2021年以降のReactive Programming(RP)研究では、イベントや時間変化する値を宣言的に記述するという初期の発想を保ちながら、実行可能性をどこまで言語側で保証するかが主要な課題になっている。近年の成果は、①型による因果性・生産性・ライブネス・空間使用量の保証、②関数型言語への埋込みを前提としないグラフ意味論、③組込み機器・非同期系・分散系への適用、④観測・デバッグ・API評価、の四群に大別できる。研究の中心は単一の会議に集約されておらず、POPL、ICFP、‹Programming›、SPLASH併設のREBLSに分散している。
SPLASHについては、OOPSLA本会議と併設ワークショップを区別する必要がある。2021–2022年の直接的なRP研究は、主としてREBLS(Reactive and Event-Based Languages and Systems)で発表されている。ECOOPでは、対象期間直前の2020年にActor–Reactorモデルが本会議論文として発表され、その後の「リアクティブ部分と命令的部分の境界」を論じる研究の基準点になった。調査した範囲では、2021–2026年のPLDI本会議にRPモデルそのものを主題とする代表論文は見当たらず、近年の中心的成果を把握するにはPOPL、ICFP、‹Programming›、REBLSまで含める必要がある。