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自分がインストールしたとき (2025年8月) の参考用のメモです。
(情報が古くなっている可能性があります) -
UCRT (ユニバーサル C ランタイム) は、マイクロソフトの新しい C ランタイムライブラリです。
MSYS2/MinGW-w64 UCRT64 (64bit) は、この UCRT を利用するバイナリを作成します。
UCRT は、Windows 10 以後ではデフォルトで入っていますが、
それより古い Windows では、インストールが必要のようです。(詳細未確認)
これまでの MSVCRT との違いは、
https://www.msys2.org/docs/environments/
の「MSVCRT vs UCRT」に記載されています。
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MSYS2 のページ
https://msys2.github.io/
から、MSYS2 のインストーラ ( msys2-x86_64-20250622.exe ) を取得して実行します。
(注意:32bit 版のインストーラは、提供されなくなりました。
https://www.msys2.org/news/#2020-05-17-32-bit-msys2-no-longer-actively-supported ) -
プログラムメニューから MSYS2 の MSYS Shell を選択して、以下のコマンドを実行します。
pacman -Syuu「Proceed with installation? [Y/n]」
に y を入力します。
「To complete this update all MSYS2 processes including this terminal will be closed. Confirm to proceed [Y/n]」
に y を入力します。
再度、プログラムメニューから MSYS2 の MSYS Shell を選択して、
上記コマンドをもう1回実行します。 -
MinGW-w64 UCRT64 (64bit) の開発環境をインストールします。
pacman -S base-devel pacman -S mingw-w64-ucrt-x86_64-toolchainデフォルトでは、インストール場所は以下になります。
ディスクの使用量は、c:\msys64 以下が 1.5 GB くらいになりました。c:\msys64 : MSYS2 (64bit) C:\msys64\ucrt64 : MinGW-w64 UCRT64 (64bit)
- インストール手順は以上です。
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MSYS2/MinGW-w64 UCRT64 (64bit) の開発環境を起動する場合は、
プログラムメニューから MSYS2 の UCRT64 Shell を実行します。 -
mintty を使わずに、コマンドプロンプトから開発環境を起動する場合には、
コマンドプロンプトを開いて、以下を実行します。set PATH=C:\msys64\ucrt64\bin;C:\msys64\usr\local\bin;C:\msys64\usr\bin;C:\msys64\bin;%PATH% set MSYSTEM=UCRT64 bash
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パッケージの更新方法
pacman のバージョンによって、パッケージの更新方法が異なります。
以下のページがくわしいです。
http://qiita.com/k-takata/items/373ec7f23d5d7541f982 -
環境変数 PATH の設定
デフォルトでは、Windows の環境変数 PATH の設定を 引き継がないようになりました。
これを 引き継ぐようにしたい場合には、
Windows の環境変数に MSYS2_PATH_TYPE を追加し、値を inherit に設定してください。
(参考URL:https://sourceforge.net/p/msys2/discussion/general/thread/dbe17030/ ) -
autotools のインストール
autotools (autoconf 等) は、mingw-w64-ucrt-x86_64-toolchain には含まれていません。
(参考URL:https://www.msys2.org/news/#2021-12-22-ongoing-cleanup-of-the-base-devel-package-group )
必要であれば、以下のコマンドでインストールします。pacman -S mingw-w64-ucrt-x86_64-autotools
(2025-8-12)