このメモでは、小学高学年〜中学生向けに書かれた、同世代の青春がテーマとなっている小説を児童文学と呼ぶ。
日能研読書ガイド: http://www.nichinoken.co.jp/np5/nnk/books/guide/view/top/TopView.php
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784087742787
あの頃の私、“永遠”という響きにめっぽう弱かった。青々とした10代。翔けぬけた少女の季節は、想い出がいっぱい。『カラフル』の感動から5年。初めて描く“大人への物語”。
- 1999/11–2002/02 小説すばる
- 主人公・紀子の小学三年生から高校三年生までを描いた連作集
- 児童文学ではない
- よくある小っ恥ずかしい出来事が、非常にリアルに鮮明に描かれる
- 出題箇所は、第 1 章、小学 4 年生に誕生日会を巡る事件が起きるシーン
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784038144202
24人のクラスメイトたち色とりどりに反射する24のストーリー。なにげなく過ぎ去ってしまういとおしい時間。中学生以上。
- 2014/05
- 中学一年のあるクラス全生徒 24 人それぞれを主人公にした短編集
- 出題箇所は、第 13 章「秋の日は…… 久保由佳」の全部
- 同年星野学園(理数選抜第 2 回)で〈前期〉が出題されている
- 問題といた
- 箱根駅伝のやつ
覚和歌子の詩『ドモ アリガト』の年で小説出題なし。
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784120037191
大きな樫の木、瓦屋根、レンゲ草に、おひめさま…そして、春の日に出会う不思議。季節のおとないとともに成長する少女の物語。
- 2006/04
- 小さいころから霊的体験をしていた主人公・風美の成長を描いた小説
- 児童文学では(たぶん)ない
- そこそこおもしろかったが、結構読者自身の記憶や思い出を抉ってくるタイプの小説だった
- めちゃくちゃおもしろいかといわれると微妙
- 藤崎さんが唐突にあんまり意味もなく死んだり、弟が意味もなくスピリチュアルだったりして謎
- 出題部分は十一歳の夏 1–2 節
- ファンタジーな部分がカットされて児童文学っぽくなっていい
- めっちゃ重要ポジションそうに見えるのにこの後即死する藤崎さん……
- 2017 浅野中でも出題された(四歳の春 2 節)
- 長文になったのはこの年から
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784041103579
嫁入り、出征を見送ったかんかん橋を渡れば、寂れた温泉町・津雲。町の食堂『ののや』に集まる人々に襲いかかる不況と別れ―それをふきとばせるのは、母の強さと、温かい涙。感動の名手あさのあつこが贈る、最高の応援ストーリーズ。
- 2013/03
- 「わんわん、わんわん。」
- 真子の住む、かんかん橋のある町・津雲をめぐる児童文学
- 場所と時間が繋がった短編集に近い
- 児童文学的メッセージはちょっと多すぎ
- 続編「かんかん橋の向こう側」もある(読んでない)
- 中学入試問題としても人気の高い(らしい)小説
- 入試として出題されているのは、最終章・クライマックスの前
- 全体として読みやすくはあるがまとまりがなく感じられそう
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784062193221
みさとが所属するのは、機材オタク・古場とたった2人の零細クラブ、放送部。廃部の危機に加え、学校一厳しい先生からも目をつけられ、イマイチな毎日がつづく。さらに超絶美少女の転校生・葉月が関わりはじめてから、状況は複雑化して…!?個性豊かなキャラクターたち、真剣勝負の友情、恋愛からも目がはなせない、みずみずしい成長物語。第52回講談社児童文学新人賞受賞作家が描く、青春小説!
- 2015/01
- 「——死ね、ブス」
- 曙第二中学校の放送部に所属するみさとと葉月をめぐる児童文学
- かなりよかった
- 非常に気持ちがよく読める
- 物語のほんとうの中核で、豊かな表現手法、関係性の変化などが散りばめられていて、入試問題としてよさそう
- メッセージ性も強めな切り取り
- 2016 年茨城県立高校入試にも出題されている
- 出題部分は著作権の都合上公表されていない
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784087717044
- 2015/08 文藝春秋
- 司が小学 5 年生の頃の思い出を回想し、いじめられっ子として転校してきたかれんについて思い出す話
- 民主主義とかいじめっこの論理とか、そういったものがテーマの小説
- 児童文学ではない
- 短編集『逆ソクラテス』に収録されている
- そこそこおもしろかった
- が結末は残念な感じに
- いじめられっ子にとって「いじめっ子は殺すべき」だが、やり直そうとしたいじめっ子が転校してきたらどうする?
- 回想されている部分だけを切り取って、これを主題にしている(うまい)
- 一節詐欺
- 問題といた
- 問題といた
- 問題といた
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784396634902
札幌で暮らす小学六年生の瀬川大介には、自らの鬱屈を晴らす、ささやかな楽しみがあった。それは隣家に住む、指が二本ない謎の老人佐藤北海が見守る貧弱な樹がつける花芽を削り取ること。開花を待つ北海の喜びを奪うことで、不満を溜めた老人が“暴発”することを願っていた。だが、夏休みに入ったある日、大介の油断を衝いてその樹が白い花を咲かせる。それを見た北海は突如ボストンバッグを抱えて旅に出発、両親と喧嘩して家出をするつもりだった大介は、急遽彼を追うことに…。一人の少年の好奇心と冒険心が生んだ心に沁みわたる感動の物語。
- 問題といた
- 刃物の研ぎ師に「お前は弱い」と言われるやつ
- 2016/03
- 2017 年度広島学院中学校、2016 年日能研全国公開模試(6 年)で出題されている
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784087747720
あのころもこれからも、きっと宇宙にまで、あなたと少年の心臓を貫いて、川は流れているんだ。『川・少年小説』というニューウェーブからの贈り物。
- 問題といた
- サンペイ君がヌシを釣るやつ
- 2005/07
- 2010 年度聖徳大学附属女子中学校でほぼ同じ箇所が出題されている
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784344032927
- 問題といた
- 短編集「ありえないほどうるさいオルゴール店」に収録されている
- 2018/05
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784093863179
拝啓、十五年後の私へ。中学合唱コンクールを目指す彼らの手紙には、誰にも話せない秘密が書かれていた―。読後、かつてない幸福感が訪れる切なくピュアな青春小説。
- 問題といた
- 映画化・漫画化もされている非常に有名な小説
- 2011/11
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784167801779
平和な動物園から「怪盗ソロモン」の貼り紙と共にイリエワニ、続いてミニブタが盗まれた。僕は獣医の鴇先生と事件解決に乗り出す。
- 問題といた
- 2012/03
https://www.ariake.kaetsu.ac.jp/admission/info-jhs/
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784062073349
真夜中の屋根のぼりは、陽子・リン姉弟のとっておきの秘密の遊びだった。やがて、思いがけない仲間がくわわって…
- 1994/11
- 「屋根はみんなのものだから」「屋根は持ち主のものだよ」
- 真夜中に他人の家の屋根に勝手に登る「屋根のぼり」を通じて人と人とが繋がっていく青春小説・児童文学
- 非常に読みやすくおもしろかった
- 出題部分は 3–4 節
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784062138109
本が好きな杏、バドミントン部のエース・樹里、甘えっ子キャラの美香。クラスでは“仲良し3人組”だけど、ときどきお互いの気持ちが読めないときがある。受験、恋、家族、友情…三者三様の思いを抱いて過ごす、最後の中学生活。もうすぐ、新しいわたしたちの日々が始まる。
- 問題といた
- 2007/02
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784087714425
今日、わたしはさよならする。図書室の先生と。退学してしまった幼馴染と。生徒会の先輩と。部内公認で付き合ってるアイツと。放課後の音楽室と。ただひとり心許せる友達と。そして、ずっと抱えてきたこの想いと―。廃校が決まった地方の高校、最後の卒業式。少女たちが迎える、7つの別れと旅立ちの物語。恋愛、友情、将来の夢、後悔、成長、希望―。青春のすべてを詰め込んだ、珠玉の連作短編集。
- 2010/4–2011/9 小説すばる
- 翌日に校舎が取り壊される学校で、7 人の少女の卒業式の日を描いた短編集・児童文学
- 出題部分は『屋上は青』の冒頭部分
- 2016 年東海大相模でも出題されている
- 出題部分は『夜明けの中心』の一節
- 出題箇所は、第 2 章「光のなかの影 しほりん」の一節