私用で作ったものを公開します。
漢字かな混じり文と歴史的仮名遣いによる読みがなについては上の句/下の句でしか分割していませんが、現代仮名遣いによる読みがなは各句ごとに分割してあります。
この点について今後修正するかは未定です。
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June 25, 2020 11:28
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百人一首リスト
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歌番号 | 上の句 | 下の句 | 読み_歴史的仮名遣い_上の句 | 読み_歴史的仮名遣い_下の句 | 読み_現代仮名遣い_1 | 読み_現代仮名遣い_2 | 読み_現代仮名遣い_3 | 読み_現代仮名遣い_4 | 読み_現代仮名遣い_5 | 歌人 | |
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1 | 秋の田のかりほの庵の苫をあらみ | わが衣手は露にぬれつつ | あきのたのかりほのいほのとまをあらみ | わかころもてはつゆにぬれつつ | あきのたの | かりほのいほの | とまをあらみ | わがころもでは | つゆにぬれつつ | 天智天皇 | |
2 | 春過ぎて夏来にけらし白妙の | 衣干すてふ天の香具山 | はるすきてなつきにけらししろたへの | ころもほすてふあまのかくやま | はるすぎて | なつきにけらし | しろたへの | ころもほすてふ | あまのかぐやま | 持統天皇 | |
3 | あしびきの山鳥の尾のしだり尾の | ながながし夜をひとりかも寝む | あしひきのやまとりのをのしたりをの | なかなかしよをひとりかもねむ | あしびきの | やまどりのをの | しだりをの | ながながしよを | ひとりかもねむ | 柿本人麻呂 | |
4 | 田子の浦にうち出でて見れば白妙の | 富士の高嶺に雪は降りつつ | たこのうらにうちいててみれはしろたへの | ふしのたかねにゆきはふりつつ | たごのうらに | うちいでてみれば | しろたへの | ふじのたかねに | ゆきはふりつつ | 山辺赤人 | |
5 | 奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の | 声聞く時ぞ秋は悲しき | おくやまにもみちふみわけなくしかの | こゑきくときそあきはかなしき | おくやまに | もみぢふみわけ | なくしかの | こゑきくときぞ | あきはかなしき | 猿丸大夫 | |
6 | 鵲の渡せる橋に置く霜の | 白きを見れば夜ぞ更けにける | かささきのわたせるはしにおくしもの | しろきをみれはよそふけにける | かささぎの | わたせるはしに | おくしもの | しろきをみれば | よぞふけにける | 中納言家持 | |
7 | 天の原ふりさけ見れば春日なる | 三笠の山に出でし月かも | あまのはらふりさけみれはかすかなる | みかさのやまにいてしつきかも | あまのはら | ふりさけみれば | かすがなる | みかさのやまに | いでしつきかも | 安倍仲麿 | |
8 | わが庵は都の辰巳しかぞ住む | 世をうぢ山と人はいふなり | わかいほはみやこのたつみしかそすむ | よをうちやまとひとはいふなり | わがいほは | みやこのたつみ | しかぞすむ | よをうぢやまと | ひとはいふなり | 喜撰法師 | |
9 | 花の色は移りにけりないたづらに | わが身世にふるながめせしまに | はなのいろはうつりにけりないたつらに | わかみよにふるなかめせしまに | はなのいろは | うつりにけりな | いたづらに | わがみよにふる | ながめせしまに | 小野小町 | |
10 | これやこの行くも帰るも別れては | 知るも知らぬもあふ坂の関 | これやこのゆくもかへるもわかれては | しるもしらぬもあふさかのせき | これやこの | ゆくもかへるも | わかれては | しるもしらぬも | あふさかのせき | 蝉丸 | |
11 | わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと | 人には告げよ海人の釣船 | わたのはらやそしまかけてこきいてぬと | ひとにはつけよあまのつりふね | わたのはら | やそしまかけて | こぎいでぬと | ひとにはつげよ | あまのつりぶね | 参議篁 | |
12 | 天つ風雲の通ひ路吹きとぢよ | 乙女の姿しばしとどめむ | あまつかせくものかよひちふきとちよ | をとめのすかたしはしととめむ | あまつかぜ | くものかよひぢ | ふきとぢよ | をとめのすがた | しばしとどめむ | 僧正遍昭 | |
13 | 筑波嶺の峰より落つるみなの川 | 恋ぞ積もりて淵となりぬる | つくはねのみねよりおつるみなのかわ | こひそつもりてふちとなりぬる | つくばねの | みねよりおつる | みなのがは | こひぞつもりて | ふちとなりぬる | 陽成院 | |
14 | 陸奥のしのぶもぢずりたれゆえに | 乱れそめにしわれならなくに | みちのくのしのふもちすりたれゆゑに | みたれそめにしわれならなくに | みちのくの | しのぶもぢずり | たれゆゑに | みだれそめにし | われならなくに | 河原左大臣 | |
15 | 君がため春の野に出でて若菜摘む | わが衣手に雪は降りつつ | きみかためはるののにいててわかなつむ | わかころもてにゆきはふりつつ | きみがため | はるののにいでて | わかなつむ | わがころもでに | ゆきはふりつつ | 光孝天皇 | |
16 | 立ち別れいなばの山の峰に生ふる | まつとし聞かば今帰り来む | たちわかれいなはのやまのみねにおふる | まつとしきかはいまかへりこむ | たちわかれ | いなばのやまの | みねにおふる | まつとしきかば | いまかへりこむ | 中納言行平 | |
17 | ちはやぶる神代も聞かず竜田川 | からくれなゐに水くくるとは | ちはやふるかみよもきかすたつたかは | からくれなゐにみつくくるとは | ちはやぶる | かみよもきかず | たつたがは | からくれなゐに | みづくくるとは | 在原業平朝臣 | |
18 | 住の江の岸に寄る波よるさへや | 夢の通ひ路人目よくらむ | すみのえのきしによるなみよるさへや | ゆめのかよひちひとめよくらむ | すみのえの | きしによるなみ | よるさへや | ゆめのかよひぢ | ひとめよくらむ | 藤原敏行朝臣 | |
19 | 難波潟短き蘆のふしの間も | 逢はでこの世を過ぐしてよとや | なにはかたみしかきあしのふしのまも | あはてこのよをすくしてよとや | なにはがた | みじかきあしの | ふしのまも | あはでこのよを | すぐしてよとや | 伊勢 | |
20 | わびぬれば今はたおなじ難波なる | みをつくしても逢はむとぞ思ふ | わひぬれはいまはたおなしなにはなる | みをつくしてもあはむとそおもふ | わびぬれば | いまはたおなじ | なにはなる | みをつくしても | あはむとぞおもふ | 元良親王 | |
21 | 今来むといひしばかりに長月の | 有明の月を待ち出でつるかな | いまこむといひしはかりになかつきの | ありあけのつきをまちいてつるかな | いまこむと | いひしばかりに | ながつきの | ありあけのつきを | まちいでつるかな | 素性法師 | |
22 | 吹くからに秋の草木のしをるれば | むべ山風をあらしといふらむ | ふくからにあきのくさきのしをるれは | むへやまかせをあらしといふらむ | ふくからに | あきのくさきの | しをるれば | むべやまかぜを | あらしといふらむ | 文屋康秀 | |
23 | 月見ればちぢにものこそ悲しけれ | わが身ひとつの秋にはあらねど | つきみれはちちにものこそかなしけれ | わかみひとつのあきにはあらねと | つきみれば | ちぢにものこそ | かなしけれ | わがみひとつの | あきにはあらねど | 大江千里 | |
24 | このたびは幣も取りあへず手向山 | 紅葉の錦神のまにまに | このたひはぬさもとりあへすたむけやま | もみちのにしきかみのまにまに | このたびは | ぬさもとりあへず | たむけやま | もみぢのにしき | かみのまにまに | 菅家 | |
25 | 名にし負はば逢う坂山のさねかずら | 人に知られで来るよしもがな | なにしおははあふさかやまのさねかつら | ひとにしられてくるよしもかな | なにしおはば | あふさかやまの | さねかづら | ひとにしられで | くるよしもがな | 三条右大臣 | |
26 | 小倉山峰の紅葉葉心あらば | いまひとたびのみゆき待たなむ | をくらやまみねのもみちはこころあらは | いまひとたひのみゆきまたなむ | をぐらやま | みねのもみぢば | こころあらば | いまひとたびの | みゆきまたなむ | 貞信公 | |
27 | みかの原わきて流るるいづみ川 | いつ見きとてか恋しかるらむ | みかのはらわきてなかるるいつみかは | いつみきとてかこひしかるらむ | みかのはら | わきてながるる | いづみがは | いつみきとてか | こひしかるらむ | 中納言兼輔 | |
28 | 山里は冬ぞ寂しさまさりける | 人目も草もかれぬと思へば | やまさとはふゆそさびしさまさりける | ひとめもくさもかれぬとおもへは | やまざとは | ふゆぞさびしさ | まさりける | ひとめもくさも | かれぬとおもへば | 源宗于朝臣 | |
29 | 心あてに折らばや折らむ初霜の | 置きまどはせる白菊の花 | こころあてにおらはやおらむはつしもの | おきまとはせるしらきくのはな | こころあてに | をらばやをらむ | はつしもの | おきまどはせる | しらぎくのはな | 凡河内躬恒 | |
30 | 有明のつれなく見えし別れより | 暁ばかり憂きものはなし | ありあけのつれなくみえしわかれより | あかつきはかりうきものはなし | ありあけの | つれなくみえし | わかれより | あかつきばかり | うきものはなし | 壬生忠岑 | |
31 | 朝ぼらけ有明の月と見るまでに | 吉野の里に降れる白雪 | あさほらけありあけのつきとみるまてに | よしののさとにふれるしらゆき | あさぼらけ | ありあけのつきと | みるまでに | よしののさとに | ふれるしらゆき | 坂上是則 | |
32 | 山川に風のかけたるしがらみは | 流れもあへぬ紅葉なりけり | やまかはにかせのかけたるしからみは | なかれもあへぬもみちなりけり | やまがはに | かぜのかけたる | しがらみは | ながれもあへぬ | もみぢなりけり | 春道列樹 | |
33 | ひさかたの光のどけき春の日に | しづ心なく花の散るらむ | ひさかたのひかりのとけきはるのひに | しつこころなくはなのちるらむ | ひさかたの | ひかりのどけき | はるのひに | しづごころなく | はなのちるらむ | 紀友則 | |
34 | 誰をかも知る人にせむ高砂の | 松も昔の友ならなくに | たれをかもしるひとにせむたかさこの | まつもむかしのともならなくに | たれをかも | しるひとにせむ | たかさごの | まつもむかしの | ともならなくに | 藤原興風 | |
35 | 人はいさ心も知らずふるさとは | 花ぞ昔の香に匂ひける | ひとはいさこころもしらすふるさとは | はなそむかしのかににほひける | ひとはいさ | こころもしらず | ふるさとは | はなぞむかしの | かににほひける | 紀貫之 | |
36 | 夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを | 雲のいずこに月宿るらむ | なつのよはまたよひなからあけぬるを | くものいつこにつきやとるらむ | なつのよは | まだよひながら | あけぬるを | くものいづこに | つきやどるらむ | 清原深養父 | |
37 | 白露に風の吹きしく秋の野は | つらぬきとめぬ玉ぞ散りける | しらつゆにかせのふきしくあきののは | つらぬきとめぬたまそちりける | しらつゆに | かぜのふきしく | あきののは | つらぬきとめぬ | たまぞちりける | 文屋朝康 | |
38 | 忘らるる身をば思はず誓ひてし | 人の命の惜しくもあるかな | わすらるるみをはおもはすちかひてし | ひとのいのちのをしくもあるかな | わすらるる | みをばおもはず | ちかひてし | ひとのいのちの | をしくもあるかな | 右近 | |
39 | 浅茅生の小野の篠原忍ぶれど | あまりてなどか人の恋しき | あさちふのをののしのはらしのふれと | あまりてなとかひとのこひしき | あさぢふの | をののしのはら | しのぶれど | あまりてなどか | ひとのこひしき | 参議等 | |
40 | 忍ぶれど色に出でにけりわが恋は | ものや思ふと人の問ふまで | しのふれといろにいてにけりわかこひは | ものやおもふとひとのとふまて | しのぶれど | いろにいでにけり | わがこひは | ものやおもふと | ひとのとふまで | 平兼盛 | |
41 | 恋すてふわが名はまだき立ちにけり | 人知れずこそ思ひそめしか | こひすてふわかなはまたきたちにけり | ひとしれすこそおもひそめしか | こひすてふ | わがなはまだき | たちにけり | ひとしれずこそ | おもひそめしか | 壬生忠見 | |
42 | 契りきなかたみに袖をしぼりつつ | 末の松山波越さじとは | ちきりきなかたみにそてをしほりつつ | すゑのまつやまなみこさしとは | ちぎりきな | かたみにそでを | しぼりつつ | すゑのまつやま | なみこさじとは | 清原元輔 | |
43 | 逢ひ見てののちの心にくらぶれば | 昔はものを思はざりけり | あひみてののちのこころにくらふれは | むかしはものをおもはさりけり | あひみての | のちのこころに | くらぶれば | むかしはものを | おもはざりけり | 権中納言敦忠 | |
44 | 逢ふことの絶えてしなくはなかなかに | 人をも身をも恨みざらまし | あふことのたえてしなくはなかなかに | ひとをもみをもうらみさらまし | あふことの | たえてしなくは | なかなかに | ひとをもみをも | うらみざらまし | 中納言朝忠 | |
45 | あはれともいふべき人は思ほえで | 身のいたずらになりぬべきかな | あはれともいふへきひとはおもほえて | みのいたつらになりぬへきかな | あはれとも | いふべき人は | 思ほえで | 身のいたづらに | なりぬべきかな | 謙徳公 | |
46 | 由良の門を渡る舟人かぢを絶え | ゆくへも知らぬ恋のみちかな | ゆらのとをわたるふなひとかちをたえ | ゆくへもしらぬこひのみちかな | ゆらのとを | わたるふなびと | かぢをたえ | ゆくへもしらぬ | こひのみちかな | 曾禰好忠 | |
47 | 八重むぐら茂れる宿の寂しきに | 人こそ見えね秋は来にけり | やへむくらしけれるやとのさひしきに | ひとこそみえねあきはきにけり | やへむぐら | しげれるやどの | さびしきに | ひとこそみえね | あきはきにけり | 恵慶法師 | |
48 | 風をいたみ岩打つ波のおのれのみ | くだけてものを思ふころかな | かせをいたみいはうつなみのおのれのみ | くたけてものをおもふころかな | かぜをいたみ | いはうつなみの | おのれのみ | くだけてものを | おもふころかな | 源重之 | |
49 | 御垣守衛士のたく火の夜は燃え | 昼は消えつつものをこそ思へ | みかきもりゑしのたくひのよるはもえ | ひるはきえつつものをこそおもへ | みかきもり | ゑじのたくひの | よるはもえ | ひるはきえつつ | ものをこそおもへ | 大中臣能宣朝臣 | |
50 | 君がため惜しからざりし命さへ | 長くもがなと思ひけるかな | きみかためおしからさりしいのちさへ | なかくもかなとおもひけるかな | きみがため | をしからざりし | いのちさへ | ながくもがなと | おもひけるかな | 藤原義孝 | |
51 | かくとだにえやは伊吹のさしも草 | さしも知らじな燃ゆる思ひを | かくとたにえやはいふきのさしもくさ | さしもしらしなもゆるおもひを | かくとだに | えやはいぶきの | さしもぐさ | さしもしらじな | もゆるおもひを | 藤原実方朝臣 | |
52 | 明けぬれば暮るるものとは知りながら | なほ恨めしき朝ぼらけかな | あけぬれはくるるものとはしりなから | なほうらめしきあさほらけかな | あけぬれば | くるるものとは | しりながら | なほうらめしき | あさぼらけかな | 藤原道信朝臣 | |
53 | 嘆きつつひとり寝る夜の明くる間は | いかに久しきものとかは知る | なけきつつひとりぬるよのあくるまは | いかにひさしきものとかはしる | なげきつつ | ひとりぬるよの | あくるまは | いかにひさしき | ものとかはしる | 右大将道綱母 | |
54 | 忘れじのゆく末まではかたければ | 今日を限りの命ともがな | わすれしのゆくすゑまてはかたけれは | けふをかきりのいのちともかな | わすれじの | ゆくすゑまでは | かたければ | けふをかぎりの | いのちともがな | 儀同三司母 | |
55 | 滝の音は絶えて久しくなりぬれど | 名こそ流れてなほ聞こえけれ | たきのおとはたえてひさしくなりぬれと | なこそなかれてなほきこえけれ | たきのおとは | たえてひさしく | なりぬれど | なこそながれて | なほきこえけれ | 大納言公任 | |
56 | あらざらむこの世のほかの思ひ出に | いまひとたびの逢ふこともがな | あらさらむこのよのほかのおもひてに | いまひとたひのあふこともかな | あらざらむ | このよのほかの | おもひでに | いまひとたびの | あふこともがな | 和泉式部 | |
57 | めぐり逢ひて見しやそれとも分かぬ間に | 雲隠れにし夜半の月影 | めくりあひてみしやそれともわかぬまに | くもかくれにしよはのつきかけ | めぐりあひて | みしやそれとも | わかぬまに | くもがくれにし | よはのつきかな | 紫式部 | |
58 | 有馬山猪名の篠原風吹けば | いでそよ人を忘れやはする | ありまやまゐなのささはらかせふけは | いてそよひとをわすれやはする | ありまやま | ゐなのささはら | かぜふけば | いでそよひとを | わすれやはする | 大弐三位 | |
59 | やすらはで寝なましものをさ夜更けて | かたぶくまでの月を見しかな | やすらはてねなましものをさよふけて | かたふくまてのつきをみしかな | やすらはで | ねなましものを | さよふけて | かたぶくまでの | つきをみしかな | 赤染衛門 | |
60 | 大江山いく野の道の遠ければ | まだふみも見ず天の橋立 | おほえやまいくののみちのとほけれは | またふみもみすあまのはしたて | おほえやま | いくののみちの | とほければ | まだふみもみず | あまのはしだて | 小式部内侍 | |
61 | いにしへの奈良の都の八重桜 | けふ九重に匂ひぬるかな | いにしへのならのみやこのやへさくら | けふここのへににほひぬるかな | いにしへの | ならのみやこの | やへざくら | けふここのへに | にほひぬるかな | 伊勢大輔 | |
62 | 夜をこめて鳥のそら音ははかるとも | よに逢坂の関は許さじ | よをこめてとりのそらねははかるとも | よにあふさかのせきはゆるさし | よをこめて | とりのそらねは | はかるとも | よにあふさかの | せきはゆるさじ | 清少納言 | |
63 | 今はただ思ひ絶えなむとばかりを | 人づてならでいふよしもがな | いまはたたおもひたえなむとはかりを | ひとつてならていふよしもかな | いまはただ | おもひたえなむ | とばかりを | ひとづてならで | いふよしもがな | 左京大夫道雅 | |
64 | 朝ぼらけ宇治の川霧たえだえに | あらはれわたる瀬々の網代木 | あさほらけうちのかはきりたえたえに | あらはれわたるせせのあしろき | あさぼらけ | うぢのかはぎり | たえだえに | あらはれわたる | せぜのあじろぎ | 権中納言定頼 | |
65 | 恨みわび干さぬ袖だにあるものを | 恋に朽ちなむ名こそ惜しけれ | うらみわひほさぬそてたにあるものを | こひにくちなむなこそをしけれ | うらみわび | ほさぬそでだに | あるものを | こひにくちなむ | なこそをしけれ | 相模 | |
66 | もろともにあはれと思え山桜 | 花よりほかに知る人もなし | もろともにあはれとおもへやまさくら | はなよりほかにしるひともなし | もろともに | あはれとおもへ | やまざくら | はなよりほかに | しるひともなし | 前大僧正行尊 | |
67 | 春の夜の夢ばかりなる手枕に | かひなく立たむ名こそをしけれ | はるのよのゆめはかりなるたまくらに | かひなくたたむなこそをしけれ | はるのよの | ゆめばかりなる | たまくらに | かひなくたたむ | なこそをしけれ | 周防内侍 | |
68 | 心にもあらで憂き夜に長らへば | 恋しかるべき夜半の月かな | こころにもあらてうきよになからへは | こひしかるへきよはのつきかな | こころにも | あらでうきよに | ながらへば | こひしかるべき | よはのつきかな | 三条院 | |
69 | 嵐吹く三室の山のもみぢ葉は | 竜田の川の錦なりけり | あらしふくみむろのやまのもみちはは | たつたのかはのにしきなりけり | あらしふく | みむろのやまの | もみぢばは | たつたのかはの | にしきなりけり | 能因法師 | |
70 | 寂しさに宿を立ち出でてながむれば | いづくも同じ秋の夕暮れ | さひしさにやとをたちいててなかむれは | いつくもおなしあきのゆふくれ | さびしさに | やどをたちいでて | ながむれば | いづこもおなじ | あきのゆふぐれ | 良暹法師 | |
71 | 夕されば門田の稲葉訪れて | 蘆のまろ屋に秋風ぞ吹く | ゆうされはかとたのいなはおとつれて | あしのまろやにあきかせそふく | ゆふされば | かどたのいなば | おとづれて | あしのまろやに | あきかぜぞふく | 大納言経信 | |
72 | 音に聞く高師の浜のあだ波は | かけじや袖のぬれもこそすれ | おとにきくたかしのはまのあたなみは | かけしやそてのぬれもこそすれ | おとにきく | たかしのはまの | あだなみは | かけじやそでの | ぬれもこそすれ | 祐子内親王家紀伊 | |
73 | 高砂の尾の上の桜咲きにけり | 外山のかすみ立たずもあらなむ | たかさこのをのへのさくらさきにけり | とやまのかすみたたすもあらなむ | たかさごの | をのへのさくら | さきにけり | とやまのかすみ | たたずもあらなむ | 前権中納言匡房 | |
74 | 憂かりける人を初瀬の山おろしよ | 激しかれとは祈らぬものを | うかりけるひとをはつせのやまおろしよ | はけしかれとはいのらぬものを | うかりける | ひとをはつせの | やまおろしよ | はげしかれとは | いのらぬものを | 源俊頼朝臣 | |
75 | 契りおきしさせもが露を命にて | あはれ今年の秋もいぬめり | ちきりおきしさせもかつゆをいのちにて | あはれことしのあきもいぬめり | ちぎりおきし | させもがつゆを | いのちにて | あはれことしの | あきもいぬめり | 藤原基俊 | |
76 | わたの原漕ぎ出でて見ればひさかたの | 雲居にまがふ沖つ白波 | わたのはらこきいててみれはひさかたの | くもゐにまかふおきつしらなみ | わたのはら | こぎいでてみれば | ひさかたの | くもゐにまがふ | おきつしらなみ | 法性寺入道前関白太政大臣 | |
77 | 瀬をはやみ岩にせかるる滝川の | われても末に逢はむとぞ思ふ | せをはやみいわにせかるるたきかはの | われてもすゑにあはむとそおもふ | せをはやみ | いはにせかるる | たきがはの | われてもすゑに | あはむとぞおもふ | 崇徳院 | |
78 | 淡路島通ふ千鳥の鳴く声に | いく夜寝覚めぬ須磨の関守 | あはちしまかよふちとりのなくこゑに | いくよねさめぬすまのせきもり | あはぢしま | かよふちどりの | なくこゑに | いくよねざめぬ | すまのせきもり | 源兼昌 | |
79 | 秋風にたなびく雲のたえ間より | 漏れ出づる月の影のさやけさ | あきかせにたなひくくものたえまより | もれいつるつきのかけのさやけさ | あきかぜに | たなびくくもの | たえまより | もれいづるつきの | かげのさやけさ | 左京大夫顕輔 | |
80 | ながからむ心も知らず黒髪の | 乱れてけさはものをこそ思へ | なかからむこころもしらすくろかみの | みたれてけさはものをこそおもへ | ながからむ | こころもしらず | くろかみの | みだれてけさは | ものをこそおもへ | 待賢門院堀河 | |
81 | ほととぎす鳴きつる方をながむれば | ただ有明の月ぞ残れる | ほとときすなきつるかたをなかむれは | たたありあけのつきそのこれる | ほととぎす | なきつるかたを | ながむれば | ただありあけの | つきぞのこれる | 後徳大寺左大臣 | |
82 | 思ひわびさても命はあるものを | 憂きに堪へぬは涙なりけり | おもひわひさてもいのちはあるものを | うきにたへぬはなみたなりけり | おもひわび | さてもいのちは | あるものを | うきにたへぬは | なみだなりけり | 道因法師 | |
83 | 世の中よ道こそなけれ思ひ入る | 山の奥にも鹿ぞ鳴くなる | よのなかよみちこそなけれおもひいる | やまのおくにもしかそなくなる | よのなかよ | みちこそなけれ | おもひいる | やまのおくにも | しかぞなくなる | 皇太后宮大夫俊成 | |
84 | 長らへばまたこのごろやしのばれむ | 憂しと見し世ぞ今は恋しき | なからへはまたこのころやしのはれむ | うしとみしよそいまはこひしき | ながらへば | またこのごろや | しのばれむ | うしとみしよぞ | いまはこひしき | 藤原清輔朝臣 | |
85 | 夜もすがらもの思ふころは明けやらぬ | ねやのひまさへつれなかりけり | よもすからものおもふころはあけやらぬ | ねやのひまさへつれなかりけり | よもすがら | ものおもふころは | あけやらで | ねやのひまさへ | つれなかりけり | 俊恵法師 | |
86 | 嘆けとて月やはものを思はする | かこちがほなるわが涙かな | なけけとてつきやはものをおもはする | かこちかほなるわかなみたかな | なげけとて | つきやはものを | おもはする | かこちがほなる | わがなみだかな | 西行法師 | |
87 | 村雨の露もまだ干ぬまきの葉に | 霧立ちのぼる秋の夕暮 | むらさめのつゆもまたひぬまきのはに | きりたちのほるあきのゆふくれ | むらさめの | つゆもまだひぬ | まきのはに | きりたちのぼる | あきのゆふぐれ | 寂蓮法師 | |
88 | 難波江の蘆のかりねのひとよゆゑ | 身を尽くしてや恋ひわたるべき | なにはえのあしのかりねのひとよゆゑ | みをつくしてやこひわたるへき | なにはえの | あしのかりねの | ひとよゆゑ | みをつくしてや | こひわたるべき | 皇嘉門院別当 | |
89 | 玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば | 忍ぶることの弱りもぞする | たまのをよたえなはたえねなからへは | しのふることのよはりもそする | たまのをよ | たえなばたえね | ながらへば | しのぶることの | よわりもぞする | 式子内親王 | |
90 | 見せばやな雄島の海人の袖だにも | 濡れにぞ濡れし色は変はらず | みせはやなをしまのあまのそてたにも | ぬれにそぬれしいろはかはらす | みせばやな | をじまのあまの | そでだにも | ぬれにぞぬれし | いろはかはらず | 殷富門院大輔 | |
91 | きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに | 衣かたしきひとりかも寝む | きりきりすなくやしもよのさむしろに | ころもかたしきひとりかもねむ | きりぎりす | なくやしもよの | さむしろに | ころもかたしき | ひとりかもねむ | 後京極摂政前太政大臣 | |
92 | わが袖は潮干に見えぬ沖の石の | 人こそ知らねかわく間もなし | わかそてはしほひにみえぬおきのいしの | ひとこそしらねかわくまもなし | わがそでは | しほひにみえぬ | おきのいしの | ひとこそしらね | かわくまもなし | 二条院讃岐 | |
93 | 世の中は常にもがもな渚漕ぐ | 海人の小舟の綱手かなしも | よのなかはつねにもかもななきさこく | あまのおふねのつなてかなしも | よのなかは | つねにもがもな | なぎさこぐ | あまのをぶねの | つなでかなしも | 鎌倉右大臣 | |
94 | み吉野の山の秋風さよ更けて | ふるさと寒く衣打つなり | みよしののやまのあきかせさよふけて | ふるさとさむくころもうつなり | みよしのの | やまのあきかぜ | さよふけて | ふるさとさむく | ころもうつなり | 参議雅経 | |
95 | おほけなく憂き世の民におほふかな | わが立つ杣にすみ染の袖 | おほけなくうきよのたみにおほふかな | わかたつそまにすみそめのそて | おほけなく | うきよのたみに | おほふかな | わがたつそまに | すみぞめのそで | 前大僧正慈円 | |
96 | 花さそふ嵐の庭の雪ならで | ふりゆくものはわが身なりけり | はなさそふあらしのにはのゆきならて | ふりゆくものはわかみなりけり | はなさそふ | あらしのにはの | ゆきならで | ふりゆくものは | わがみなりけり | 入道前太政大臣 | |
97 | 来ぬ人を松帆の浦の夕なぎに | 焼くや藻塩の身もこがれつつ | こぬひとをまつほのうらのゆふなきに | やくやもしほのみもこかれつつ | こぬひとを | まつほのうらの | ゆふなぎに | やくやもしほの | みもこがれつつ | 権中納言定家 | |
98 | 風そよぐ楢の小川の夕暮は | 御禊ぞ夏のしるしなりける | かせそよくならのをかはのゆふくれは | みそきそなつのしるしなりける | かぜそよぐ | ならのをがはの | ゆふぐれは | みそぎぞなつの | しるしなりける | 従二位家隆 | |
99 | 人も愛し人も恨めしあじきなく | 世を思ふゆゑにもの思ふ身は | ひともをしひともうらめしあちきなく | よをおもふゆゑにものおもふみは | ひともをし | ひともうらめし | あぢきなく | よをおもふゆゑに | ものおもふみは | 後鳥羽院 | |
100 | 百敷や古き軒端のしのぶにも | なほ余りある昔なりけり | ももしきやふるきのきはのしのふにも | なほあまりあるむかしなりけり | ももしきや | ふるきのきばの | しのぶにも | なほあまりある | むかしなりけり | 順徳院 |
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[ | |
{ | |
"id": 1, | |
"kamiku": "秋の田のかりほの庵の苫をあらみ", | |
"shimoku": "わが衣手は露にぬれつつ", | |
"yomi_historical_kami": "あきのたのかりほのいほのとまをあらみ", | |
"yomi_historical_shimo": "わかころもてはつゆにぬれつつ", | |
"yomi_modern": [ | |
"あきのたの", | |
"かりほのいほの", | |
"とまをあらみ", | |
"わがころもでは", | |
"つゆにぬれつつ" | |
], | |
"poet": "天智天皇" | |
}, | |
{ | |
"id": 2, | |
"kamiku": "春過ぎて夏来にけらし白妙の", | |
"shimoku": "衣干すてふ天の香具山", | |
"yomi_historical_kami": "はるすきてなつきにけらししろたへの", | |
"yomi_historical_shimo": "ころもほすてふあまのかくやま", | |
"yomi_modern": [ | |
"はるすぎて", | |
"なつきにけらし", | |
"しろたへの", | |
"ころもほすてふ", | |
"あまのかぐやま" | |
], | |
"poet": "持統天皇" | |
}, | |
{ | |
"id": 3, | |
"kamiku": "あしびきの山鳥の尾のしだり尾の", | |
"shimoku": "ながながし夜をひとりかも寝む", | |
"yomi_historical_kami": "あしひきのやまとりのをのしたりをの", | |
"yomi_historical_shimo": "なかなかしよをひとりかもねむ", | |
"yomi_modern": [ | |
"あしびきの", | |
"やまどりのをの", | |
"しだりをの", | |
"ながながしよを", | |
"ひとりかもねむ" | |
], | |
"poet": "柿本人麻呂" | |
}, | |
{ | |
"id": 4, | |
"kamiku": "田子の浦にうち出でて見れば白妙の", | |
"shimoku": "富士の高嶺に雪は降りつつ", | |
"yomi_historical_kami": "たこのうらにうちいててみれはしろたへの", | |
"yomi_historical_shimo": "ふしのたかねにゆきはふりつつ", | |
"yomi_modern": [ | |
"たごのうらに", | |
"うちいでてみれば", | |
"しろたへの", | |
"ふじのたかねに", | |
"ゆきはふりつつ" | |
], | |
"poet": "山辺赤人" | |
}, | |
{ | |
"id": 5, | |
"kamiku": "奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の", | |
"shimoku": "声聞く時ぞ秋は悲しき", | |
"yomi_historical_kami": "おくやまにもみちふみわけなくしかの", | |
"yomi_historical_shimo": "こゑきくときそあきはかなしき", | |
"yomi_modern": [ | |
"おくやまに", | |
"もみぢふみわけ", | |
"なくしかの", | |
"こゑきくときぞ", | |
"あきはかなしき" | |
], | |
"poet": "猿丸大夫" | |
}, | |
{ | |
"id": 6, | |
"kamiku": "鵲の渡せる橋に置く霜の", | |
"shimoku": "白きを見れば夜ぞ更けにける", | |
"yomi_historical_kami": "かささきのわたせるはしにおくしもの", | |
"yomi_historical_shimo": "しろきをみれはよそふけにける", | |
"yomi_modern": [ | |
"かささぎの", | |
"わたせるはしに", | |
"おくしもの", | |
"しろきをみれば", | |
"よぞふけにける" | |
], | |
"poet": "中納言家持" | |
}, | |
{ | |
"id": 7, | |
"kamiku": "天の原ふりさけ見れば春日なる", | |
"shimoku": "三笠の山に出でし月かも", | |
"yomi_historical_kami": "あまのはらふりさけみれはかすかなる", | |
"yomi_historical_shimo": "みかさのやまにいてしつきかも", | |
"yomi_modern": [ | |
"あまのはら", | |
"ふりさけみれば", | |
"かすがなる", | |
"みかさのやまに", | |
"いでしつきかも" | |
], | |
"poet": "安倍仲麿" | |
}, | |
{ | |
"id": 8, | |
"kamiku": "わが庵は都の辰巳しかぞ住む", | |
"shimoku": "世をうぢ山と人はいふなり", | |
"yomi_historical_kami": "わかいほはみやこのたつみしかそすむ", | |
"yomi_historical_shimo": "よをうちやまとひとはいふなり", | |
"yomi_modern": [ | |
"わがいほは", | |
"みやこのたつみ", | |
"しかぞすむ", | |
"よをうぢやまと", | |
"ひとはいふなり" | |
], | |
"poet": "喜撰法師" | |
}, | |
{ | |
"id": 9, | |
"kamiku": "花の色は移りにけりないたづらに", | |
"shimoku": "わが身世にふるながめせしまに", | |
"yomi_historical_kami": "はなのいろはうつりにけりないたつらに", | |
"yomi_historical_shimo": "わかみよにふるなかめせしまに", | |
"yomi_modern": [ | |
"はなのいろは", | |
"うつりにけりな", | |
"いたづらに", | |
"わがみよにふる", | |
"ながめせしまに" | |
], | |
"poet": "小野小町" | |
}, | |
{ | |
"id": 10, | |
"kamiku": "これやこの行くも帰るも別れては", | |
"shimoku": "知るも知らぬもあふ坂の関", | |
"yomi_historical_kami": "これやこのゆくもかへるもわかれては", | |
"yomi_historical_shimo": "しるもしらぬもあふさかのせき", | |
"yomi_modern": [ | |
"これやこの", | |
"ゆくもかへるも", | |
"わかれては", | |
"しるもしらぬも", | |
"あふさかのせき" | |
], | |
"poet": "蝉丸" | |
}, | |
{ | |
"id": 11, | |
"kamiku": "わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと", | |
"shimoku": "人には告げよ海人の釣船", | |
"yomi_historical_kami": "わたのはらやそしまかけてこきいてぬと", | |
"yomi_historical_shimo": "ひとにはつけよあまのつりふね", | |
"yomi_modern": [ | |
"わたのはら", | |
"やそしまかけて", | |
"こぎいでぬと", | |
"ひとにはつげよ", | |
"あまのつりぶね" | |
], | |
"poet": "参議篁" | |
}, | |
{ | |
"id": 12, | |
"kamiku": "天つ風雲の通ひ路吹きとぢよ", | |
"shimoku": "乙女の姿しばしとどめむ", | |
"yomi_historical_kami": "あまつかせくものかよひちふきとちよ", | |
"yomi_historical_shimo": "をとめのすかたしはしととめむ", | |
"yomi_modern": [ | |
"あまつかぜ", | |
"くものかよひぢ", | |
"ふきとぢよ", | |
"をとめのすがた", | |
"しばしとどめむ" | |
], | |
"poet": "僧正遍昭" | |
}, | |
{ | |
"id": 13, | |
"kamiku": "筑波嶺の峰より落つるみなの川", | |
"shimoku": "恋ぞ積もりて淵となりぬる", | |
"yomi_historical_kami": "つくはねのみねよりおつるみなのかわ", | |
"yomi_historical_shimo": "こひそつもりてふちとなりぬる", | |
"yomi_modern": [ | |
"つくばねの", | |
"みねよりおつる", | |
"みなのがは", | |
"こひぞつもりて", | |
"ふちとなりぬる" | |
], | |
"poet": "陽成院" | |
}, | |
{ | |
"id": 14, | |
"kamiku": "陸奥のしのぶもぢずりたれゆえに", | |
"shimoku": "乱れそめにしわれならなくに", | |
"yomi_historical_kami": "みちのくのしのふもちすりたれゆゑに", | |
"yomi_historical_shimo": "みたれそめにしわれならなくに", | |
"yomi_modern": [ | |
"みちのくの", | |
"しのぶもぢずり", | |
"たれゆゑに", | |
"みだれそめにし", | |
"われならなくに" | |
], | |
"poet": "河原左大臣" | |
}, | |
{ | |
"id": 15, | |
"kamiku": "君がため春の野に出でて若菜摘む", | |
"shimoku": "わが衣手に雪は降りつつ", | |
"yomi_historical_kami": "きみかためはるののにいててわかなつむ", | |
"yomi_historical_shimo": "わかころもてにゆきはふりつつ", | |
"yomi_modern": [ | |
"きみがため", | |
"はるののにいでて", | |
"わかなつむ", | |
"わがころもでに", | |
"ゆきはふりつつ" | |
], | |
"poet": "光孝天皇" | |
}, | |
{ | |
"id": 16, | |
"kamiku": "立ち別れいなばの山の峰に生ふる", | |
"shimoku": "まつとし聞かば今帰り来む", | |
"yomi_historical_kami": "たちわかれいなはのやまのみねにおふる", | |
"yomi_historical_shimo": "まつとしきかはいまかへりこむ", | |
"yomi_modern": [ | |
"たちわかれ", | |
"いなばのやまの", | |
"みねにおふる", | |
"まつとしきかば", | |
"いまかへりこむ" | |
], | |
"poet": "中納言行平" | |
}, | |
{ | |
"id": 17, | |
"kamiku": "ちはやぶる神代も聞かず竜田川", | |
"shimoku": "からくれなゐに水くくるとは", | |
"yomi_historical_kami": "ちはやふるかみよもきかすたつたかは", | |
"yomi_historical_shimo": "からくれなゐにみつくくるとは", | |
"yomi_modern": [ | |
"ちはやぶる", | |
"かみよもきかず", | |
"たつたがは", | |
"からくれなゐに", | |
"みづくくるとは" | |
], | |
"poet": "在原業平朝臣" | |
}, | |
{ | |
"id": 18, | |
"kamiku": "住の江の岸に寄る波よるさへや", | |
"shimoku": "夢の通ひ路人目よくらむ", | |
"yomi_historical_kami": "すみのえのきしによるなみよるさへや", | |
"yomi_historical_shimo": "ゆめのかよひちひとめよくらむ", | |
"yomi_modern": [ | |
"すみのえの", | |
"きしによるなみ", | |
"よるさへや", | |
"ゆめのかよひぢ", | |
"ひとめよくらむ" | |
], | |
"poet": "藤原敏行朝臣" | |
}, | |
{ | |
"id": 19, | |
"kamiku": "難波潟短き蘆のふしの間も", | |
"shimoku": "逢はでこの世を過ぐしてよとや", | |
"yomi_historical_kami": "なにはかたみしかきあしのふしのまも", | |
"yomi_historical_shimo": "あはてこのよをすくしてよとや", | |
"yomi_modern": [ | |
"なにはがた", | |
"みじかきあしの", | |
"ふしのまも", | |
"あはでこのよを", | |
"すぐしてよとや" | |
], | |
"poet": "伊勢" | |
}, | |
{ | |
"id": 20, | |
"kamiku": "わびぬれば今はたおなじ難波なる", | |
"shimoku": "みをつくしても逢はむとぞ思ふ", | |
"yomi_historical_kami": "わひぬれはいまはたおなしなにはなる", | |
"yomi_historical_shimo": "みをつくしてもあはむとそおもふ", | |
"yomi_modern": [ | |
"わびぬれば", | |
"いまはたおなじ", | |
"なにはなる", | |
"みをつくしても", | |
"あはむとぞおもふ" | |
], | |
"poet": "元良親王" | |
}, | |
{ | |
"id": 21, | |
"kamiku": "今来むといひしばかりに長月の", | |
"shimoku": "有明の月を待ち出でつるかな", | |
"yomi_historical_kami": "いまこむといひしはかりになかつきの", | |
"yomi_historical_shimo": "ありあけのつきをまちいてつるかな", | |
"yomi_modern": [ | |
"いまこむと", | |
"いひしばかりに", | |
"ながつきの", | |
"ありあけのつきを", | |
"まちいでつるかな" | |
], | |
"poet": "素性法師" | |
}, | |
{ | |
"id": 22, | |
"kamiku": "吹くからに秋の草木のしをるれば", | |
"shimoku": "むべ山風をあらしといふらむ", | |
"yomi_historical_kami": "ふくからにあきのくさきのしをるれは", | |
"yomi_historical_shimo": "むへやまかせをあらしといふらむ", | |
"yomi_modern": [ | |
"ふくからに", | |
"あきのくさきの", | |
"しをるれば", | |
"むべやまかぜを", | |
"あらしといふらむ" | |
], | |
"poet": "文屋康秀" | |
}, | |
{ | |
"id": 23, | |
"kamiku": "月見ればちぢにものこそ悲しけれ", | |
"shimoku": "わが身ひとつの秋にはあらねど", | |
"yomi_historical_kami": "つきみれはちちにものこそかなしけれ", | |
"yomi_historical_shimo": "わかみひとつのあきにはあらねと", | |
"yomi_modern": [ | |
"つきみれば", | |
"ちぢにものこそ", | |
"かなしけれ", | |
"わがみひとつの", | |
"あきにはあらねど" | |
], | |
"poet": "大江千里" | |
}, | |
{ | |
"id": 24, | |
"kamiku": "このたびは幣も取りあへず手向山", | |
"shimoku": "紅葉の錦神のまにまに", | |
"yomi_historical_kami": "このたひはぬさもとりあへすたむけやま", | |
"yomi_historical_shimo": "もみちのにしきかみのまにまに", | |
"yomi_modern": [ | |
"このたびは", | |
"ぬさもとりあへず", | |
"たむけやま", | |
"もみぢのにしき", | |
"かみのまにまに" | |
], | |
"poet": "菅家" | |
}, | |
{ | |
"id": 25, | |
"kamiku": "名にし負はば逢う坂山のさねかずら", | |
"shimoku": "人に知られで来るよしもがな", | |
"yomi_historical_kami": "なにしおははあふさかやまのさねかつら", | |
"yomi_historical_shimo": "ひとにしられてくるよしもかな", | |
"yomi_modern": [ | |
"なにしおはば", | |
"あふさかやまの", | |
"さねかづら", | |
"ひとにしられで", | |
"くるよしもがな" | |
], | |
"poet": "三条右大臣" | |
}, | |
{ | |
"id": 26, | |
"kamiku": "小倉山峰の紅葉葉心あらば", | |
"shimoku": "いまひとたびのみゆき待たなむ", | |
"yomi_historical_kami": "をくらやまみねのもみちはこころあらは", | |
"yomi_historical_shimo": "いまひとたひのみゆきまたなむ", | |
"yomi_modern": [ | |
"をぐらやま", | |
"みねのもみぢば", | |
"こころあらば", | |
"いまひとたびの", | |
"みゆきまたなむ" | |
], | |
"poet": "貞信公" | |
}, | |
{ | |
"id": 27, | |
"kamiku": "みかの原わきて流るるいづみ川", | |
"shimoku": "いつ見きとてか恋しかるらむ", | |
"yomi_historical_kami": "みかのはらわきてなかるるいつみかは", | |
"yomi_historical_shimo": "いつみきとてかこひしかるらむ", | |
"yomi_modern": [ | |
"みかのはら", | |
"わきてながるる", | |
"いづみがは", | |
"いつみきとてか", | |
"こひしかるらむ" | |
], | |
"poet": "中納言兼輔" | |
}, | |
{ | |
"id": 28, | |
"kamiku": "山里は冬ぞ寂しさまさりける", | |
"shimoku": "人目も草もかれぬと思へば", | |
"yomi_historical_kami": "やまさとはふゆそさびしさまさりける", | |
"yomi_historical_shimo": "ひとめもくさもかれぬとおもへは", | |
"yomi_modern": [ | |
"やまざとは", | |
"ふゆぞさびしさ", | |
"まさりける", | |
"ひとめもくさも", | |
"かれぬとおもへば" | |
], | |
"poet": "源宗于朝臣" | |
}, | |
{ | |
"id": 29, | |
"kamiku": "心あてに折らばや折らむ初霜の", | |
"shimoku": "置きまどはせる白菊の花", | |
"yomi_historical_kami": "こころあてにおらはやおらむはつしもの", | |
"yomi_historical_shimo": "おきまとはせるしらきくのはな", | |
"yomi_modern": [ | |
"こころあてに", | |
"をらばやをらむ", | |
"はつしもの", | |
"おきまどはせる", | |
"しらぎくのはな" | |
], | |
"poet": "凡河内躬恒" | |
}, | |
{ | |
"id": 30, | |
"kamiku": "有明のつれなく見えし別れより", | |
"shimoku": "暁ばかり憂きものはなし", | |
"yomi_historical_kami": "ありあけのつれなくみえしわかれより", | |
"yomi_historical_shimo": "あかつきはかりうきものはなし", | |
"yomi_modern": [ | |
"ありあけの", | |
"つれなくみえし", | |
"わかれより", | |
"あかつきばかり", | |
"うきものはなし" | |
], | |
"poet": "壬生忠岑" | |
}, | |
{ | |
"id": 31, | |
"kamiku": "朝ぼらけ有明の月と見るまでに", | |
"shimoku": "吉野の里に降れる白雪", | |
"yomi_historical_kami": "あさほらけありあけのつきとみるまてに", | |
"yomi_historical_shimo": "よしののさとにふれるしらゆき", | |
"yomi_modern": [ | |
"あさぼらけ", | |
"ありあけのつきと", | |
"みるまでに", | |
"よしののさとに", | |
"ふれるしらゆき" | |
], | |
"poet": "坂上是則" | |
}, | |
{ | |
"id": 32, | |
"kamiku": "山川に風のかけたるしがらみは", | |
"shimoku": "流れもあへぬ紅葉なりけり", | |
"yomi_historical_kami": "やまかはにかせのかけたるしからみは", | |
"yomi_historical_shimo": "なかれもあへぬもみちなりけり", | |
"yomi_modern": [ | |
"やまがはに", | |
"かぜのかけたる", | |
"しがらみは", | |
"ながれもあへぬ", | |
"もみぢなりけり" | |
], | |
"poet": "春道列樹" | |
}, | |
{ | |
"id": 33, | |
"kamiku": "ひさかたの光のどけき春の日に", | |
"shimoku": "しづ心なく花の散るらむ", | |
"yomi_historical_kami": "ひさかたのひかりのとけきはるのひに", | |
"yomi_historical_shimo": "しつこころなくはなのちるらむ", | |
"yomi_modern": [ | |
"ひさかたの", | |
"ひかりのどけき", | |
"はるのひに", | |
"しづごころなく", | |
"はなのちるらむ" | |
], | |
"poet": "紀友則" | |
}, | |
{ | |
"id": 34, | |
"kamiku": "誰をかも知る人にせむ高砂の", | |
"shimoku": "松も昔の友ならなくに", | |
"yomi_historical_kami": "たれをかもしるひとにせむたかさこの", | |
"yomi_historical_shimo": "まつもむかしのともならなくに", | |
"yomi_modern": [ | |
"たれをかも", | |
"しるひとにせむ", | |
"たかさごの", | |
"まつもむかしの", | |
"ともならなくに" | |
], | |
"poet": "藤原興風" | |
}, | |
{ | |
"id": 35, | |
"kamiku": "人はいさ心も知らずふるさとは", | |
"shimoku": "花ぞ昔の香に匂ひける", | |
"yomi_historical_kami": "ひとはいさこころもしらすふるさとは", | |
"yomi_historical_shimo": "はなそむかしのかににほひける", | |
"yomi_modern": [ | |
"ひとはいさ", | |
"こころもしらず", | |
"ふるさとは", | |
"はなぞむかしの", | |
"かににほひける" | |
], | |
"poet": "紀貫之" | |
}, | |
{ | |
"id": 36, | |
"kamiku": "夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを", | |
"shimoku": "雲のいずこに月宿るらむ", | |
"yomi_historical_kami": "なつのよはまたよひなからあけぬるを", | |
"yomi_historical_shimo": "くものいつこにつきやとるらむ", | |
"yomi_modern": [ | |
"なつのよは", | |
"まだよひながら", | |
"あけぬるを", | |
"くものいづこに", | |
"つきやどるらむ" | |
], | |
"poet": "清原深養父" | |
}, | |
{ | |
"id": 37, | |
"kamiku": "白露に風の吹きしく秋の野は", | |
"shimoku": "つらぬきとめぬ玉ぞ散りける", | |
"yomi_historical_kami": "しらつゆにかせのふきしくあきののは", | |
"yomi_historical_shimo": "つらぬきとめぬたまそちりける", | |
"yomi_modern": [ | |
"しらつゆに", | |
"かぜのふきしく", | |
"あきののは", | |
"つらぬきとめぬ", | |
"たまぞちりける" | |
], | |
"poet": "文屋朝康" | |
}, | |
{ | |
"id": 38, | |
"kamiku": "忘らるる身をば思はず誓ひてし", | |
"shimoku": "人の命の惜しくもあるかな", | |
"yomi_historical_kami": "わすらるるみをはおもはすちかひてし", | |
"yomi_historical_shimo": "ひとのいのちのをしくもあるかな", | |
"yomi_modern": [ | |
"わすらるる", | |
"みをばおもはず", | |
"ちかひてし", | |
"ひとのいのちの", | |
"をしくもあるかな" | |
], | |
"poet": "右近" | |
}, | |
{ | |
"id": 39, | |
"kamiku": "浅茅生の小野の篠原忍ぶれど", | |
"shimoku": "あまりてなどか人の恋しき", | |
"yomi_historical_kami": "あさちふのをののしのはらしのふれと", | |
"yomi_historical_shimo": "あまりてなとかひとのこひしき", | |
"yomi_modern": [ | |
"あさぢふの", | |
"をののしのはら", | |
"しのぶれど", | |
"あまりてなどか", | |
"ひとのこひしき" | |
], | |
"poet": "参議等" | |
}, | |
{ | |
"id": 40, | |
"kamiku": "忍ぶれど色に出でにけりわが恋は", | |
"shimoku": "ものや思ふと人の問ふまで", | |
"yomi_historical_kami": "しのふれといろにいてにけりわかこひは", | |
"yomi_historical_shimo": "ものやおもふとひとのとふまて", | |
"yomi_modern": [ | |
"しのぶれど", | |
"いろにいでにけり", | |
"わがこひは", | |
"ものやおもふと", | |
"ひとのとふまで" | |
], | |
"poet": "平兼盛" | |
}, | |
{ | |
"id": 41, | |
"kamiku": "恋すてふわが名はまだき立ちにけり", | |
"shimoku": "人知れずこそ思ひそめしか", | |
"yomi_historical_kami": "こひすてふわかなはまたきたちにけり", | |
"yomi_historical_shimo": "ひとしれすこそおもひそめしか", | |
"yomi_modern": [ | |
"こひすてふ", | |
"わがなはまだき", | |
"たちにけり", | |
"ひとしれずこそ", | |
"おもひそめしか" | |
], | |
"poet": "壬生忠見" | |
}, | |
{ | |
"id": 42, | |
"kamiku": "契りきなかたみに袖をしぼりつつ", | |
"shimoku": "末の松山波越さじとは", | |
"yomi_historical_kami": "ちきりきなかたみにそてをしほりつつ", | |
"yomi_historical_shimo": "すゑのまつやまなみこさしとは", | |
"yomi_modern": [ | |
"ちぎりきな", | |
"かたみにそでを", | |
"しぼりつつ", | |
"すゑのまつやま", | |
"なみこさじとは" | |
], | |
"poet": "清原元輔" | |
}, | |
{ | |
"id": 43, | |
"kamiku": "逢ひ見てののちの心にくらぶれば", | |
"shimoku": "昔はものを思はざりけり", | |
"yomi_historical_kami": "あひみてののちのこころにくらふれは", | |
"yomi_historical_shimo": "むかしはものをおもはさりけり", | |
"yomi_modern": [ | |
"あひみての", | |
"のちのこころに", | |
"くらぶれば", | |
"むかしはものを", | |
"おもはざりけり" | |
], | |
"poet": "権中納言敦忠" | |
}, | |
{ | |
"id": 44, | |
"kamiku": "逢ふことの絶えてしなくはなかなかに", | |
"shimoku": "人をも身をも恨みざらまし", | |
"yomi_historical_kami": "あふことのたえてしなくはなかなかに", | |
"yomi_historical_shimo": "ひとをもみをもうらみさらまし", | |
"yomi_modern": [ | |
"あふことの", | |
"たえてしなくは", | |
"なかなかに", | |
"ひとをもみをも", | |
"うらみざらまし" | |
], | |
"poet": "中納言朝忠" | |
}, | |
{ | |
"id": 45, | |
"kamiku": "あはれともいふべき人は思ほえで", | |
"shimoku": "身のいたずらになりぬべきかな", | |
"yomi_historical_kami": "あはれともいふへきひとはおもほえて", | |
"yomi_historical_shimo": "みのいたつらになりぬへきかな", | |
"yomi_modern": [ | |
"あはれとも", | |
"いふべき人は", | |
"思ほえで", | |
"身のいたづらに", | |
"なりぬべきかな" | |
], | |
"poet": "謙徳公" | |
}, | |
{ | |
"id": 46, | |
"kamiku": "由良の門を渡る舟人かぢを絶え", | |
"shimoku": "ゆくへも知らぬ恋のみちかな", | |
"yomi_historical_kami": "ゆらのとをわたるふなひとかちをたえ", | |
"yomi_historical_shimo": "ゆくへもしらぬこひのみちかな", | |
"yomi_modern": [ | |
"ゆらのとを", | |
"わたるふなびと", | |
"かぢをたえ", | |
"ゆくへもしらぬ", | |
"こひのみちかな" | |
], | |
"poet": "曾禰好忠" | |
}, | |
{ | |
"id": 47, | |
"kamiku": "八重むぐら茂れる宿の寂しきに", | |
"shimoku": "人こそ見えね秋は来にけり", | |
"yomi_historical_kami": "やへむくらしけれるやとのさひしきに", | |
"yomi_historical_shimo": "ひとこそみえねあきはきにけり", | |
"yomi_modern": [ | |
"やへむぐら", | |
"しげれるやどの", | |
"さびしきに", | |
"ひとこそみえね", | |
"あきはきにけり" | |
], | |
"poet": "恵慶法師" | |
}, | |
{ | |
"id": 48, | |
"kamiku": "風をいたみ岩打つ波のおのれのみ", | |
"shimoku": "くだけてものを思ふころかな", | |
"yomi_historical_kami": "かせをいたみいはうつなみのおのれのみ", | |
"yomi_historical_shimo": "くたけてものをおもふころかな", | |
"yomi_modern": [ | |
"かぜをいたみ", | |
"いはうつなみの", | |
"おのれのみ", | |
"くだけてものを", | |
"おもふころかな" | |
], | |
"poet": "源重之" | |
}, | |
{ | |
"id": 49, | |
"kamiku": "御垣守衛士のたく火の夜は燃え", | |
"shimoku": "昼は消えつつものをこそ思へ", | |
"yomi_historical_kami": "みかきもりゑしのたくひのよるはもえ", | |
"yomi_historical_shimo": "ひるはきえつつものをこそおもへ", | |
"yomi_modern": [ | |
"みかきもり", | |
"ゑじのたくひの", | |
"よるはもえ", | |
"ひるはきえつつ", | |
"ものをこそおもへ" | |
], | |
"poet": "大中臣能宣朝臣" | |
}, | |
{ | |
"id": 50, | |
"kamiku": "君がため惜しからざりし命さへ", | |
"shimoku": "長くもがなと思ひけるかな", | |
"yomi_historical_kami": "きみかためおしからさりしいのちさへ", | |
"yomi_historical_shimo": "なかくもかなとおもひけるかな", | |
"yomi_modern": [ | |
"きみがため", | |
"をしからざりし", | |
"いのちさへ", | |
"ながくもがなと", | |
"おもひけるかな" | |
], | |
"poet": "藤原義孝" | |
}, | |
{ | |
"id": 51, | |
"kamiku": "かくとだにえやは伊吹のさしも草", | |
"shimoku": "さしも知らじな燃ゆる思ひを", | |
"yomi_historical_kami": "かくとたにえやはいふきのさしもくさ", | |
"yomi_historical_shimo": "さしもしらしなもゆるおもひを", | |
"yomi_modern": [ | |
"かくとだに", | |
"えやはいぶきの", | |
"さしもぐさ", | |
"さしもしらじな", | |
"もゆるおもひを" | |
], | |
"poet": "藤原実方朝臣" | |
}, | |
{ | |
"id": 52, | |
"kamiku": "明けぬれば暮るるものとは知りながら", | |
"shimoku": "なほ恨めしき朝ぼらけかな", | |
"yomi_historical_kami": "あけぬれはくるるものとはしりなから", | |
"yomi_historical_shimo": "なほうらめしきあさほらけかな", | |
"yomi_modern": [ | |
"あけぬれば", | |
"くるるものとは", | |
"しりながら", | |
"なほうらめしき", | |
"あさぼらけかな" | |
], | |
"poet": "藤原道信朝臣" | |
}, | |
{ | |
"id": 53, | |
"kamiku": "嘆きつつひとり寝る夜の明くる間は", | |
"shimoku": "いかに久しきものとかは知る", | |
"yomi_historical_kami": "なけきつつひとりぬるよのあくるまは", | |
"yomi_historical_shimo": "いかにひさしきものとかはしる", | |
"yomi_modern": [ | |
"なげきつつ", | |
"ひとりぬるよの", | |
"あくるまは", | |
"いかにひさしき", | |
"ものとかはしる" | |
], | |
"poet": "右大将道綱母" | |
}, | |
{ | |
"id": 54, | |
"kamiku": "忘れじのゆく末まではかたければ", | |
"shimoku": "今日を限りの命ともがな", | |
"yomi_historical_kami": "わすれしのゆくすゑまてはかたけれは", | |
"yomi_historical_shimo": "けふをかきりのいのちともかな", | |
"yomi_modern": [ | |
"わすれじの", | |
"ゆくすゑまでは", | |
"かたければ", | |
"けふをかぎりの", | |
"いのちともがな" | |
], | |
"poet": "儀同三司母" | |
}, | |
{ | |
"id": 55, | |
"kamiku": "滝の音は絶えて久しくなりぬれど", | |
"shimoku": "名こそ流れてなほ聞こえけれ", | |
"yomi_historical_kami": "たきのおとはたえてひさしくなりぬれと", | |
"yomi_historical_shimo": "なこそなかれてなほきこえけれ", | |
"yomi_modern": [ | |
"たきのおとは", | |
"たえてひさしく", | |
"なりぬれど", | |
"なこそながれて", | |
"なほきこえけれ" | |
], | |
"poet": "大納言公任" | |
}, | |
{ | |
"id": 56, | |
"kamiku": "あらざらむこの世のほかの思ひ出に", | |
"shimoku": "いまひとたびの逢ふこともがな", | |
"yomi_historical_kami": "あらさらむこのよのほかのおもひてに", | |
"yomi_historical_shimo": "いまひとたひのあふこともかな", | |
"yomi_modern": [ | |
"あらざらむ", | |
"このよのほかの", | |
"おもひでに", | |
"いまひとたびの", | |
"あふこともがな" | |
], | |
"poet": "和泉式部" | |
}, | |
{ | |
"id": 57, | |
"kamiku": "めぐり逢ひて見しやそれとも分かぬ間に", | |
"shimoku": "雲隠れにし夜半の月影", | |
"yomi_historical_kami": "めくりあひてみしやそれともわかぬまに", | |
"yomi_historical_shimo": "くもかくれにしよはのつきかけ", | |
"yomi_modern": [ | |
"めぐりあひて", | |
"みしやそれとも", | |
"わかぬまに", | |
"くもがくれにし", | |
"よはのつきかな" | |
], | |
"poet": "紫式部" | |
}, | |
{ | |
"id": 58, | |
"kamiku": "有馬山猪名の篠原風吹けば", | |
"shimoku": "いでそよ人を忘れやはする", | |
"yomi_historical_kami": "ありまやまゐなのささはらかせふけは", | |
"yomi_historical_shimo": "いてそよひとをわすれやはする", | |
"yomi_modern": [ | |
"ありまやま", | |
"ゐなのささはら", | |
"かぜふけば", | |
"いでそよひとを", | |
"わすれやはする" | |
], | |
"poet": "大弐三位" | |
}, | |
{ | |
"id": 59, | |
"kamiku": "やすらはで寝なましものをさ夜更けて", | |
"shimoku": "かたぶくまでの月を見しかな", | |
"yomi_historical_kami": "やすらはてねなましものをさよふけて", | |
"yomi_historical_shimo": "かたふくまてのつきをみしかな", | |
"yomi_modern": [ | |
"やすらはで", | |
"ねなましものを", | |
"さよふけて", | |
"かたぶくまでの", | |
"つきをみしかな" | |
], | |
"poet": "赤染衛門" | |
}, | |
{ | |
"id": 60, | |
"kamiku": "大江山いく野の道の遠ければ", | |
"shimoku": "まだふみも見ず天の橋立", | |
"yomi_historical_kami": "おほえやまいくののみちのとほけれは", | |
"yomi_historical_shimo": "またふみもみすあまのはしたて", | |
"yomi_modern": [ | |
"おほえやま", | |
"いくののみちの", | |
"とほければ", | |
"まだふみもみず", | |
"あまのはしだて" | |
], | |
"poet": "小式部内侍" | |
}, | |
{ | |
"id": 61, | |
"kamiku": "いにしへの奈良の都の八重桜", | |
"shimoku": "けふ九重に匂ひぬるかな", | |
"yomi_historical_kami": "いにしへのならのみやこのやへさくら", | |
"yomi_historical_shimo": "けふここのへににほひぬるかな", | |
"yomi_modern": [ | |
"いにしへの", | |
"ならのみやこの", | |
"やへざくら", | |
"けふここのへに", | |
"にほひぬるかな" | |
], | |
"poet": "伊勢大輔" | |
}, | |
{ | |
"id": 62, | |
"kamiku": "夜をこめて鳥のそら音ははかるとも", | |
"shimoku": "よに逢坂の関は許さじ", | |
"yomi_historical_kami": "よをこめてとりのそらねははかるとも", | |
"yomi_historical_shimo": "よにあふさかのせきはゆるさし", | |
"yomi_modern": [ | |
"よをこめて", | |
"とりのそらねは", | |
"はかるとも", | |
"よにあふさかの", | |
"せきはゆるさじ" | |
], | |
"poet": "清少納言" | |
}, | |
{ | |
"id": 63, | |
"kamiku": "今はただ思ひ絶えなむとばかりを", | |
"shimoku": "人づてならでいふよしもがな", | |
"yomi_historical_kami": "いまはたたおもひたえなむとはかりを", | |
"yomi_historical_shimo": "ひとつてならていふよしもかな", | |
"yomi_modern": [ | |
"いまはただ", | |
"おもひたえなむ", | |
"とばかりを", | |
"ひとづてならで", | |
"いふよしもがな" | |
], | |
"poet": "左京大夫道雅" | |
}, | |
{ | |
"id": 64, | |
"kamiku": "朝ぼらけ宇治の川霧たえだえに", | |
"shimoku": "あらはれわたる瀬々の網代木", | |
"yomi_historical_kami": "あさほらけうちのかはきりたえたえに", | |
"yomi_historical_shimo": "あらはれわたるせせのあしろき", | |
"yomi_modern": [ | |
"あさぼらけ", | |
"うぢのかはぎり", | |
"たえだえに", | |
"あらはれわたる", | |
"せぜのあじろぎ" | |
], | |
"poet": "権中納言定頼" | |
}, | |
{ | |
"id": 65, | |
"kamiku": "恨みわび干さぬ袖だにあるものを", | |
"shimoku": "恋に朽ちなむ名こそ惜しけれ", | |
"yomi_historical_kami": "うらみわひほさぬそてたにあるものを", | |
"yomi_historical_shimo": "こひにくちなむなこそをしけれ", | |
"yomi_modern": [ | |
"うらみわび", | |
"ほさぬそでだに", | |
"あるものを", | |
"こひにくちなむ", | |
"なこそをしけれ" | |
], | |
"poet": "相模" | |
}, | |
{ | |
"id": 66, | |
"kamiku": "もろともにあはれと思え山桜", | |
"shimoku": "花よりほかに知る人もなし", | |
"yomi_historical_kami": "もろともにあはれとおもへやまさくら", | |
"yomi_historical_shimo": "はなよりほかにしるひともなし", | |
"yomi_modern": [ | |
"もろともに", | |
"あはれとおもへ", | |
"やまざくら", | |
"はなよりほかに", | |
"しるひともなし" | |
], | |
"poet": "前大僧正行尊" | |
}, | |
{ | |
"id": 67, | |
"kamiku": "春の夜の夢ばかりなる手枕に", | |
"shimoku": "かひなく立たむ名こそをしけれ", | |
"yomi_historical_kami": "はるのよのゆめはかりなるたまくらに", | |
"yomi_historical_shimo": "かひなくたたむなこそをしけれ", | |
"yomi_modern": [ | |
"はるのよの", | |
"ゆめばかりなる", | |
"たまくらに", | |
"かひなくたたむ", | |
"なこそをしけれ" | |
], | |
"poet": "周防内侍" | |
}, | |
{ | |
"id": 68, | |
"kamiku": "心にもあらで憂き夜に長らへば", | |
"shimoku": "恋しかるべき夜半の月かな", | |
"yomi_historical_kami": "こころにもあらてうきよになからへは", | |
"yomi_historical_shimo": "こひしかるへきよはのつきかな", | |
"yomi_modern": [ | |
"こころにも", | |
"あらでうきよに", | |
"ながらへば", | |
"こひしかるべき", | |
"よはのつきかな" | |
], | |
"poet": "三条院" | |
}, | |
{ | |
"id": 69, | |
"kamiku": "嵐吹く三室の山のもみぢ葉は", | |
"shimoku": "竜田の川の錦なりけり", | |
"yomi_historical_kami": "あらしふくみむろのやまのもみちはは", | |
"yomi_historical_shimo": "たつたのかはのにしきなりけり", | |
"yomi_modern": [ | |
"あらしふく", | |
"みむろのやまの", | |
"もみぢばは", | |
"たつたのかはの", | |
"にしきなりけり" | |
], | |
"poet": "能因法師" | |
}, | |
{ | |
"id": 70, | |
"kamiku": "寂しさに宿を立ち出でてながむれば", | |
"shimoku": "いづくも同じ秋の夕暮れ", | |
"yomi_historical_kami": "さひしさにやとをたちいててなかむれは", | |
"yomi_historical_shimo": "いつくもおなしあきのゆふくれ", | |
"yomi_modern": [ | |
"さびしさに", | |
"やどをたちいでて", | |
"ながむれば", | |
"いづこもおなじ", | |
"あきのゆふぐれ" | |
], | |
"poet": "良暹法師" | |
}, | |
{ | |
"id": 71, | |
"kamiku": "夕されば門田の稲葉訪れて", | |
"shimoku": "蘆のまろ屋に秋風ぞ吹く", | |
"yomi_historical_kami": "ゆうされはかとたのいなはおとつれて", | |
"yomi_historical_shimo": "あしのまろやにあきかせそふく", | |
"yomi_modern": [ | |
"ゆふされば", | |
"かどたのいなば", | |
"おとづれて", | |
"あしのまろやに", | |
"あきかぜぞふく" | |
], | |
"poet": "大納言経信" | |
}, | |
{ | |
"id": 72, | |
"kamiku": "音に聞く高師の浜のあだ波は", | |
"shimoku": "かけじや袖のぬれもこそすれ", | |
"yomi_historical_kami": "おとにきくたかしのはまのあたなみは", | |
"yomi_historical_shimo": "かけしやそてのぬれもこそすれ", | |
"yomi_modern": [ | |
"おとにきく", | |
"たかしのはまの", | |
"あだなみは", | |
"かけじやそでの", | |
"ぬれもこそすれ" | |
], | |
"poet": "祐子内親王家紀伊" | |
}, | |
{ | |
"id": 73, | |
"kamiku": "高砂の尾の上の桜咲きにけり", | |
"shimoku": "外山のかすみ立たずもあらなむ", | |
"yomi_historical_kami": "たかさこのをのへのさくらさきにけり", | |
"yomi_historical_shimo": "とやまのかすみたたすもあらなむ", | |
"yomi_modern": [ | |
"たかさごの", | |
"をのへのさくら", | |
"さきにけり", | |
"とやまのかすみ", | |
"たたずもあらなむ" | |
], | |
"poet": "前権中納言匡房" | |
}, | |
{ | |
"id": 74, | |
"kamiku": "憂かりける人を初瀬の山おろしよ", | |
"shimoku": "激しかれとは祈らぬものを", | |
"yomi_historical_kami": "うかりけるひとをはつせのやまおろしよ", | |
"yomi_historical_shimo": "はけしかれとはいのらぬものを", | |
"yomi_modern": [ | |
"うかりける", | |
"ひとをはつせの", | |
"やまおろしよ", | |
"はげしかれとは", | |
"いのらぬものを" | |
], | |
"poet": "源俊頼朝臣" | |
}, | |
{ | |
"id": 75, | |
"kamiku": "契りおきしさせもが露を命にて", | |
"shimoku": "あはれ今年の秋もいぬめり", | |
"yomi_historical_kami": "ちきりおきしさせもかつゆをいのちにて", | |
"yomi_historical_shimo": "あはれことしのあきもいぬめり", | |
"yomi_modern": [ | |
"ちぎりおきし", | |
"させもがつゆを", | |
"いのちにて", | |
"あはれことしの", | |
"あきもいぬめり" | |
], | |
"poet": "藤原基俊" | |
}, | |
{ | |
"id": 76, | |
"kamiku": "わたの原漕ぎ出でて見ればひさかたの", | |
"shimoku": "雲居にまがふ沖つ白波", | |
"yomi_historical_kami": "わたのはらこきいててみれはひさかたの", | |
"yomi_historical_shimo": "くもゐにまかふおきつしらなみ", | |
"yomi_modern": [ | |
"わたのはら", | |
"こぎいでてみれば", | |
"ひさかたの", | |
"くもゐにまがふ", | |
"おきつしらなみ" | |
], | |
"poet": "法性寺入道前関白太政大臣" | |
}, | |
{ | |
"id": 77, | |
"kamiku": "瀬をはやみ岩にせかるる滝川の", | |
"shimoku": "われても末に逢はむとぞ思ふ", | |
"yomi_historical_kami": "せをはやみいわにせかるるたきかはの", | |
"yomi_historical_shimo": "われてもすゑにあはむとそおもふ", | |
"yomi_modern": [ | |
"せをはやみ", | |
"いはにせかるる", | |
"たきがはの", | |
"われてもすゑに", | |
"あはむとぞおもふ" | |
], | |
"poet": "崇徳院" | |
}, | |
{ | |
"id": 78, | |
"kamiku": "淡路島通ふ千鳥の鳴く声に", | |
"shimoku": "いく夜寝覚めぬ須磨の関守", | |
"yomi_historical_kami": "あはちしまかよふちとりのなくこゑに", | |
"yomi_historical_shimo": "いくよねさめぬすまのせきもり", | |
"yomi_modern": [ | |
"あはぢしま", | |
"かよふちどりの", | |
"なくこゑに", | |
"いくよねざめぬ", | |
"すまのせきもり" | |
], | |
"poet": "源兼昌" | |
}, | |
{ | |
"id": 79, | |
"kamiku": "秋風にたなびく雲のたえ間より", | |
"shimoku": "漏れ出づる月の影のさやけさ", | |
"yomi_historical_kami": "あきかせにたなひくくものたえまより", | |
"yomi_historical_shimo": "もれいつるつきのかけのさやけさ", | |
"yomi_modern": [ | |
"あきかぜに", | |
"たなびくくもの", | |
"たえまより", | |
"もれいづるつきの", | |
"かげのさやけさ" | |
], | |
"poet": "左京大夫顕輔" | |
}, | |
{ | |
"id": 80, | |
"kamiku": "ながからむ心も知らず黒髪の", | |
"shimoku": "乱れてけさはものをこそ思へ", | |
"yomi_historical_kami": "なかからむこころもしらすくろかみの", | |
"yomi_historical_shimo": "みたれてけさはものをこそおもへ", | |
"yomi_modern": [ | |
"ながからむ", | |
"こころもしらず", | |
"くろかみの", | |
"みだれてけさは", | |
"ものをこそおもへ" | |
], | |
"poet": "待賢門院堀河" | |
}, | |
{ | |
"id": 81, | |
"kamiku": "ほととぎす鳴きつる方をながむれば", | |
"shimoku": "ただ有明の月ぞ残れる", | |
"yomi_historical_kami": "ほとときすなきつるかたをなかむれは", | |
"yomi_historical_shimo": "たたありあけのつきそのこれる", | |
"yomi_modern": [ | |
"ほととぎす", | |
"なきつるかたを", | |
"ながむれば", | |
"ただありあけの", | |
"つきぞのこれる" | |
], | |
"poet": "後徳大寺左大臣" | |
}, | |
{ | |
"id": 82, | |
"kamiku": "思ひわびさても命はあるものを", | |
"shimoku": "憂きに堪へぬは涙なりけり", | |
"yomi_historical_kami": "おもひわひさてもいのちはあるものを", | |
"yomi_historical_shimo": "うきにたへぬはなみたなりけり", | |
"yomi_modern": [ | |
"おもひわび", | |
"さてもいのちは", | |
"あるものを", | |
"うきにたへぬは", | |
"なみだなりけり" | |
], | |
"poet": "道因法師" | |
}, | |
{ | |
"id": 83, | |
"kamiku": "世の中よ道こそなけれ思ひ入る", | |
"shimoku": "山の奥にも鹿ぞ鳴くなる", | |
"yomi_historical_kami": "よのなかよみちこそなけれおもひいる", | |
"yomi_historical_shimo": "やまのおくにもしかそなくなる", | |
"yomi_modern": [ | |
"よのなかよ", | |
"みちこそなけれ", | |
"おもひいる", | |
"やまのおくにも", | |
"しかぞなくなる" | |
], | |
"poet": "皇太后宮大夫俊成" | |
}, | |
{ | |
"id": 84, | |
"kamiku": "長らへばまたこのごろやしのばれむ", | |
"shimoku": "憂しと見し世ぞ今は恋しき", | |
"yomi_historical_kami": "なからへはまたこのころやしのはれむ", | |
"yomi_historical_shimo": "うしとみしよそいまはこひしき", | |
"yomi_modern": [ | |
"ながらへば", | |
"またこのごろや", | |
"しのばれむ", | |
"うしとみしよぞ", | |
"いまはこひしき" | |
], | |
"poet": "藤原清輔朝臣" | |
}, | |
{ | |
"id": 85, | |
"kamiku": "夜もすがらもの思ふころは明けやらぬ", | |
"shimoku": "ねやのひまさへつれなかりけり", | |
"yomi_historical_kami": "よもすからものおもふころはあけやらぬ", | |
"yomi_historical_shimo": "ねやのひまさへつれなかりけり", | |
"yomi_modern": [ | |
"よもすがら", | |
"ものおもふころは", | |
"あけやらで", | |
"ねやのひまさへ", | |
"つれなかりけり" | |
], | |
"poet": "俊恵法師" | |
}, | |
{ | |
"id": 86, | |
"kamiku": "嘆けとて月やはものを思はする", | |
"shimoku": "かこちがほなるわが涙かな", | |
"yomi_historical_kami": "なけけとてつきやはものをおもはする", | |
"yomi_historical_shimo": "かこちかほなるわかなみたかな", | |
"yomi_modern": [ | |
"なげけとて", | |
"つきやはものを", | |
"おもはする", | |
"かこちがほなる", | |
"わがなみだかな" | |
], | |
"poet": "西行法師" | |
}, | |
{ | |
"id": 87, | |
"kamiku": "村雨の露もまだ干ぬまきの葉に", | |
"shimoku": "霧立ちのぼる秋の夕暮", | |
"yomi_historical_kami": "むらさめのつゆもまたひぬまきのはに", | |
"yomi_historical_shimo": "きりたちのほるあきのゆふくれ", | |
"yomi_modern": [ | |
"むらさめの", | |
"つゆもまだひぬ", | |
"まきのはに", | |
"きりたちのぼる", | |
"あきのゆふぐれ" | |
], | |
"poet": "寂蓮法師" | |
}, | |
{ | |
"id": 88, | |
"kamiku": "難波江の蘆のかりねのひとよゆゑ", | |
"shimoku": "身を尽くしてや恋ひわたるべき", | |
"yomi_historical_kami": "なにはえのあしのかりねのひとよゆゑ", | |
"yomi_historical_shimo": "みをつくしてやこひわたるへき", | |
"yomi_modern": [ | |
"なにはえの", | |
"あしのかりねの", | |
"ひとよゆゑ", | |
"みをつくしてや", | |
"こひわたるべき" | |
], | |
"poet": "皇嘉門院別当" | |
}, | |
{ | |
"id": 89, | |
"kamiku": "玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば", | |
"shimoku": "忍ぶることの弱りもぞする", | |
"yomi_historical_kami": "たまのをよたえなはたえねなからへは", | |
"yomi_historical_shimo": "しのふることのよはりもそする", | |
"yomi_modern": [ | |
"たまのをよ", | |
"たえなばたえね", | |
"ながらへば", | |
"しのぶることの", | |
"よわりもぞする" | |
], | |
"poet": "式子内親王" | |
}, | |
{ | |
"id": 90, | |
"kamiku": "見せばやな雄島の海人の袖だにも", | |
"shimoku": "濡れにぞ濡れし色は変はらず", | |
"yomi_historical_kami": "みせはやなをしまのあまのそてたにも", | |
"yomi_historical_shimo": "ぬれにそぬれしいろはかはらす", | |
"yomi_modern": [ | |
"みせばやな", | |
"をじまのあまの", | |
"そでだにも", | |
"ぬれにぞぬれし", | |
"いろはかはらず" | |
], | |
"poet": "殷富門院大輔" | |
}, | |
{ | |
"id": 91, | |
"kamiku": "きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに", | |
"shimoku": "衣かたしきひとりかも寝む", | |
"yomi_historical_kami": "きりきりすなくやしもよのさむしろに", | |
"yomi_historical_shimo": "ころもかたしきひとりかもねむ", | |
"yomi_modern": [ | |
"きりぎりす", | |
"なくやしもよの", | |
"さむしろに", | |
"ころもかたしき", | |
"ひとりかもねむ" | |
], | |
"poet": "後京極摂政前太政大臣" | |
}, | |
{ | |
"id": 92, | |
"kamiku": "わが袖は潮干に見えぬ沖の石の", | |
"shimoku": "人こそ知らねかわく間もなし", | |
"yomi_historical_kami": "わかそてはしほひにみえぬおきのいしの", | |
"yomi_historical_shimo": "ひとこそしらねかわくまもなし", | |
"yomi_modern": [ | |
"わがそでは", | |
"しほひにみえぬ", | |
"おきのいしの", | |
"ひとこそしらね", | |
"かわくまもなし" | |
], | |
"poet": "二条院讃岐" | |
}, | |
{ | |
"id": 93, | |
"kamiku": "世の中は常にもがもな渚漕ぐ", | |
"shimoku": "海人の小舟の綱手かなしも", | |
"yomi_historical_kami": "よのなかはつねにもかもななきさこく", | |
"yomi_historical_shimo": "あまのおふねのつなてかなしも", | |
"yomi_modern": [ | |
"よのなかは", | |
"つねにもがもな", | |
"なぎさこぐ", | |
"あまのをぶねの", | |
"つなでかなしも" | |
], | |
"poet": "鎌倉右大臣" | |
}, | |
{ | |
"id": 94, | |
"kamiku": "み吉野の山の秋風さよ更けて", | |
"shimoku": "ふるさと寒く衣打つなり", | |
"yomi_historical_kami": "みよしののやまのあきかせさよふけて", | |
"yomi_historical_shimo": "ふるさとさむくころもうつなり", | |
"yomi_modern": [ | |
"みよしのの", | |
"やまのあきかぜ", | |
"さよふけて", | |
"ふるさとさむく", | |
"ころもうつなり" | |
], | |
"poet": "参議雅経" | |
}, | |
{ | |
"id": 95, | |
"kamiku": "おほけなく憂き世の民におほふかな", | |
"shimoku": "わが立つ杣にすみ染の袖", | |
"yomi_historical_kami": "おほけなくうきよのたみにおほふかな", | |
"yomi_historical_shimo": "わかたつそまにすみそめのそて", | |
"yomi_modern": [ | |
"おほけなく", | |
"うきよのたみに", | |
"おほふかな", | |
"わがたつそまに", | |
"すみぞめのそで" | |
], | |
"poet": "前大僧正慈円" | |
}, | |
{ | |
"id": 96, | |
"kamiku": "花さそふ嵐の庭の雪ならで", | |
"shimoku": "ふりゆくものはわが身なりけり", | |
"yomi_historical_kami": "はなさそふあらしのにはのゆきならて", | |
"yomi_historical_shimo": "ふりゆくものはわかみなりけり", | |
"yomi_modern": [ | |
"はなさそふ", | |
"あらしのにはの", | |
"ゆきならで", | |
"ふりゆくものは", | |
"わがみなりけり" | |
], | |
"poet": "入道前太政大臣" | |
}, | |
{ | |
"id": 97, | |
"kamiku": "来ぬ人を松帆の浦の夕なぎに", | |
"shimoku": "焼くや藻塩の身もこがれつつ", | |
"yomi_historical_kami": "こぬひとをまつほのうらのゆふなきに", | |
"yomi_historical_shimo": "やくやもしほのみもこかれつつ", | |
"yomi_modern": [ | |
"こぬひとを", | |
"まつほのうらの", | |
"ゆふなぎに", | |
"やくやもしほの", | |
"みもこがれつつ" | |
], | |
"poet": "権中納言定家" | |
}, | |
{ | |
"id": 98, | |
"kamiku": "風そよぐ楢の小川の夕暮は", | |
"shimoku": "御禊ぞ夏のしるしなりける", | |
"yomi_historical_kami": "かせそよくならのをかはのゆふくれは", | |
"yomi_historical_shimo": "みそきそなつのしるしなりける", | |
"yomi_modern": [ | |
"かぜそよぐ", | |
"ならのをがはの", | |
"ゆふぐれは", | |
"みそぎぞなつの", | |
"しるしなりける" | |
], | |
"poet": "従二位家隆" | |
}, | |
{ | |
"id": 99, | |
"kamiku": "人も愛し人も恨めしあじきなく", | |
"shimoku": "世を思ふゆゑにもの思ふ身は", | |
"yomi_historical_kami": "ひともをしひともうらめしあちきなく", | |
"yomi_historical_shimo": "よをおもふゆゑにものおもふみは", | |
"yomi_modern": [ | |
"ひともをし", | |
"ひともうらめし", | |
"あぢきなく", | |
"よをおもふゆゑに", | |
"ものおもふみは" | |
], | |
"poet": "後鳥羽院" | |
}, | |
{ | |
"id": 100, | |
"kamiku": "百敷や古き軒端のしのぶにも", | |
"shimoku": "なほ余りある昔なりけり", | |
"yomi_historical_kami": "ももしきやふるきのきはのしのふにも", | |
"yomi_historical_shimo": "なほあまりあるむかしなりけり", | |
"yomi_modern": [ | |
"ももしきや", | |
"ふるきのきばの", | |
"しのぶにも", | |
"なほあまりある", | |
"むかしなりけり" | |
], | |
"poet": "順徳院" | |
} | |
] |
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歌番号 | 撰集名 | |
---|---|---|
1 | 後撰集 | |
2 | 新古今集 | |
3 | 拾遺集 | |
4 | 新古今集 | |
5 | 古今集 | |
6 | 新古今集 | |
7 | 古今集 | |
8 | 古今集 | |
9 | 古今集 | |
10 | 後撰集 | |
11 | 古今集 | |
12 | 古今集 | |
13 | 後撰集 | |
14 | 古今集 | |
15 | 古今集 | |
16 | 古今集 | |
17 | 古今集 | |
18 | 古今集 | |
19 | 新古今集 | |
20 | 拾遺集 | |
21 | 古今集 | |
22 | 古今集 | |
23 | 古今集 | |
24 | 古今集 | |
25 | 後撰集 | |
26 | 拾遺集 | |
27 | 新古今集 | |
28 | 古今集 | |
29 | 古今集 | |
30 | 古今集 | |
31 | 古今集 | |
32 | 古今集 | |
33 | 古今集 | |
34 | 古今集 | |
35 | 古今集 | |
36 | 古今集 | |
37 | 後撰集 | |
38 | 拾遺集 | |
39 | 後撰集 | |
40 | 拾遺集 | |
41 | 拾遺集 | |
42 | 後拾遺集 | |
43 | 拾遺集 | |
44 | 拾遺集 | |
45 | 拾遺集 | |
46 | 新古今集 | |
47 | 拾遺集 | |
48 | 詞花集 | |
49 | 詞花集 | |
50 | 後拾遺集 | |
51 | 後拾遺集 | |
52 | 後拾遺集 | |
53 | 拾遺集 | |
54 | 新古今集 | |
55 | 千載集 | |
56 | 後拾遺集 | |
57 | 新古今集 | |
58 | 後拾遺集 | |
59 | 後拾遺集 | |
60 | 金葉集 | |
61 | 詞花集 | |
62 | 後拾遺集 | |
63 | 後拾遺集 | |
64 | 千載集 | |
65 | 後拾遺集 | |
66 | 金葉集 | |
67 | 千載集 | |
68 | 後拾遺集 | |
69 | 後拾遺集 | |
70 | 後拾遺集 | |
71 | 金葉集 | |
72 | 金葉集 | |
73 | 後拾遺集 | |
74 | 千載集 | |
75 | 千載集 | |
76 | 詞花集 | |
77 | 詞花集 | |
78 | 金葉集 | |
79 | 新古今集 | |
80 | 千載集 | |
81 | 千載集 | |
82 | 千載集 | |
83 | 千載集 | |
84 | 新古今集 | |
85 | 千載集 | |
86 | 千載集 | |
87 | 新古今集 | |
88 | 千載集 | |
89 | 新古今集 | |
90 | 千載集 | |
91 | 新古今集 | |
92 | 千載集 | |
93 | 新勅撰集 | |
94 | 新古今集 | |
95 | 千載集 | |
96 | 新勅撰集 | |
97 | 新勅撰集 | |
98 | 新勅撰集 | |
99 | 続後撰集 | |
100 | 続後撰集 |
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