これは百合・ガールズラブ Advent Calendar 2012の3日目の記事です。
天槍の下のバシレイス〈1〉 〈2〉 伊都工平/瑚澄遊智(電撃文庫) の紹介です。
この作品を百合・ガールズラブでカテゴライズすると怒る人もいるかもしれません。なぜなら同性を愛することに対する葛藤だとか、恋愛感情による心の機微とかは一切無いからです。なのでそういったものを求めてる場合にはお勧めしません。
それでもあえてここで紹介したいと思うのは、主人公の敦樹とメインキャラクターの佐里との関係性がものすっごい美味しいからという一点突破な理由です。
簡単に内容を紹介すると、謎の生物「剛粧」によって人間が絶滅の危機に瀕している近未来日本で、少年少女達が生き抜くために奮闘するっていうお話です。ガンパレード・マーチとかディバイデッド・フロントみたいな雰囲気が好きなら楽しめるんじゃないでしょうか。
で、話のメインになる敦樹と佐里なんですが、この二人はもう関係性ができあがっちゃってる状態で話が始まるんですよ。熟練カップルみたいな感じで最後まで。クラスメイトからして佐里を妻と揶揄するほど。あんまり書いちゃうと読んだときの楽しみが無くなっちゃうので書きませんが、百合好きならニヤニヤできるシーンが色々あります。
残念ながらめっちゃ壮大な続きがありそうな感じを出しつつも2巻で刊行が止まってしまってますが、きちんと1エピソード終わらせたちょうどいい所で終わってるのでその点は安心してください。個人的には非常に続きが読みたいです;-)
という訳でちょっと知られずに埋もれてしまうには惜しい作品だと思ってるバシレイスの紹介でした。おしまい。