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@kinu
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Google に入るまでの話

Google に入ったときの話 (Kinuko)

祭っぽいので私も書いてみることにした!お手軽に gist で。

コンテキスト:https://togetter.com/li/1331865

対策とか(特になし)

と書き出したはいいが、私が受けたときは本も情報もあまりなく、かつ競プロ的なものの存在も知らなかったので、とりあえず家にあったアルゴリズムの本を2回くらい読み直した。そして受かった。最初っから情報があまりない方のパターンで申し訳ない 😄

対策ではないが、プログラムを書くのは好きで割といろいろ書いていた方と思う。大学(東大ではない)で趣味・研究・バイトなどで下はCPUエミュレータやプロトコルスタックくらいから上は適当Webブラウザくらいまでいろいろ作り、前職でも数値計算の最適化やCPUの謎機能を使った並列化ライブラリなどを書き散らしていた。というか単に楽しかったのでたくさん書いていた。いくつかは別にいらないけど作ってみたかったので作った。こういうのを書き慣れていたのはインタビューでそれなりに役に立ったと思う。

ただ、他の人のを読めばわかるがコードをたくさん書いてるかは多分そんなに関係ない。当たり前だけどコード書かなくてもできる人はできる。プログラミングより難しい問題もたくさんある!

英語は入社時 TOEIC は 930 あったが国際会議などでは質問を何回も聞き返すレベルで、入社後にだいぶ上達したが今でも雑談や激しい議論では苦手意識がある。つまり TOEIC 何点あろうがそんなに関係ある気がせず、そもそも人間同士のコミュニケーションは何語でも難しい。私は気が抜けているときは日本語でも英語でもよくしどろもどろしている。

インタビューから入社

インタビューはオンサイトで2回+4〜5回くらい?をやったと思うが細かい回数を憶えていない。前情報もあまりなく、次から次に敵、もとい面接官が出てくるので先が見えなくてちょっと辛かった。しかも有名人が普通に出てくるのでやめてほしかった(いや嬉しくもあったが…やめてー:sob:と思う方が普通の感覚ではないかと思う)。でも問題はどれもなかなか面白かった。コード書いた後に証明して、みたいのもあった。出来た気がするのもダメだった気がするのもあった。

印象に残ってるのが、最後の面接官の出した問題がわからず(別に他が全部わかったわけではない)、面接官の人が「時間大丈夫ならもうちょっと議論しようか」と言ってくれて、途中休憩入れながら2時間くらい議論したが結局いい解を思いつかなかった。なお最後は英語での面接だったので全部英語だった。議論は楽しかったけど疲れきった。今ではこういう派手な時間オーバーはまずないのではと思う…

帰りはもう外も真っ暗で、「あーーだめだ…記念受験だったしいいか…いやよくない…でもいいか…いやよくない…:sob::sob:」みたいな感じで具合も悪くなって一晩寝込んだが、そのあと割とすぐ合格の連絡が来て少し拍子抜けした。いやめちゃめちゃ嬉しかった。ちなみにあとで件の最後の面接官から “Congrats!” という短いメールが来た。

当時は日本グーグルでローカル採用された女性エンジニアが他におらずつまり一人目で(今はもっといます、うれしい)、入った後も知らない人からおめでとうメールが来たり本社にいったときに向こうの女性エンジニアから「Welcome! ランチしましょ!」とか誘ってもらったりした。最初戸惑ったがなんだかんだでこういうのも嬉しかった。

年収 💰

入ったときの年収は前職とほぼ同じ、外資なら普通かなくらいだが(前職は外資ではないが割と高く出してくれていた)今まで出てるのよりは少し低めくらい。多分期待もそんなに高くなかったんだと思う。その後何回か出世してめでたくX倍になった。

なお、儲かっているだけあって年収はより良い成果を出し続ければあがり続ける(たぶん)。でも別に Up or quit みたいなこともなく、あがらないでいることもできる。というか普通はどこかで落ち着く。やりたいことは人それぞれ。そこは給与高い系外資の中では割とやりやすい方だと思う。

後日談

インタビューにまつわる後日談いくつか。

入社してみたらインタビューが忙しい時期で、エンジニアが集まってインタビュー問題を出し合いまくってるのを見てやばいところに来てしまったと心底思ったのを覚えている。

それで同僚にランチのときに出された(ややトリッキー系の)問題がわからなくて、夜寝ながら夢に見るくらいわからなくて、3日目くらいにやっとわかったときちょっとほっとして「あーこの会社いても大丈夫かも…」と思ったりした。(ただしそんな問題はインタビューでは出ない)

それから、その辺の机に置かれてたパズルをプログラミングで解こうみたいな話になり、同僚が作ったのを見て私が試しに数十倍速いのを作ってみたところ、別の同僚がさらに数十倍速くしたのを翌日作ってきて…みたいなことがあって本当におかしなところに来てしまったと思ったりした。

さらに後日わかったが、別に全員がそういう話ばっかりしているわけではなく、インタビューが立て込んでる時期が終わってさらに人も増えてきたらもっと普通の雑談もするようになった(自分向きじゃないと思った方、もう読んでないかもだけどご安心ください)。最近だと気を抜くと子育ての話をしてしまうが、会話の多様性はなるべく保ちたいと思っている。その方が自分も楽しめるし。

もう一つ。インタビュー対策の本やサイトがいろいろ紹介されているが、私が受けたときはあまりなかったので、入社後にインタビュワー側として困らないように後から読んだりやってみたりした。つまりインタビュー対策として明らかに有効と思う。ちなみにインタビューはする側の方もそれなりに緊張する。基本楽しんでもらえたらいいなと思ってやっている!:blush:

会社の宣伝

最後に会社の好きなところでも。

この会社、別に好きなところばっかりというわけでもないが、ロジカルに考えてみたときに理不尽に思うところがだいぶ少ない(あった場合も改善しようという努力が見える)という点ではすごくいい組織と思う。こういう当たり前ってなかなか難しい。これを保つには定常的な努力が要るので、儲からなくなったら崩れるかもしれないとは思う。

あとトレーニングなどの努力もあってすごくダイバーシティというかポリコレ意識が高い(昔から高かったわけではない)。ポリコレ度が高い状態、慣れるとなかなか快適で、ただその感じを伝えるの難しいなと思っており、例えば C++ などで const は昔はなくても良かったが今はそれがいい感じでついてないと気持ち悪い…みたいな感じと言えば少しわかりやすいかもしれないと思ったが逆に全然わからないかもしれない:innocent:。

ちなみに別にルールでガチガチとかいうわけでもなく、ガイドライン作ってあとは都度みんなで気を使って考えようみたいなノリ。

もう一つ、同僚に恵まれる。同僚に恵まれやすい。これは多くの人がそう答えると思う。辞めていってしまった同僚も含めて、いろんな人と一緒にやることができた。

あともう一つ、私がこの会社で好きなマイナーなところ。かなり多くのオフィスにリアルピアノか電子ピアノかもしくは両方があり、どこに出張にいってもピアノが弾ける。地味に気に入っている。

ほかの人も書いてるけど何回でも受けられます。あわなかったら他にいってもいいと思う。辞めた人の数もだいぶ増えたけど、"may our paths cross again” みたいな人があちこちにいるのは悪いものではない。ご興味あればぜひ。

あ、私のチームはとってないんですけどね…

以上!

余談

ちなみに、最初の Ryoichi さんの tweet みたいなのは弊社で見るうまいリーダーシップのパターン例の一つと思う。うまくスケールしてたくさんの人が乗ってきやすい場をセットするのがポイント。Googler は意外とノリが良いので面白そうならすぐ乗ってくる。

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