VimおよびVim scriptにおいて、
スクリプトファイルとはVim scriptが記録されたファイルの総称です。
それをVimに読み込ませる(:source)ことで、
記録された一連の手続きを実行できます。
プラグインとは、Vimの起動時に自動的に読み込まれる(実行される)、
一部のスクリプトファイルのことです。
一部というのは、オプション'runtimepath'に含まれる各ディレクトリの下の
plugin/*.vimというファイルが該当します。
(KaoriYa版のVimにおいて$VIM/plugins/kaoriya/plugin/*.vimが読み込まれるのは、
Vimの起動スクリプトファイル$VIM/vimrcの58行目以降で、
'runtimepath'に$VIM/plugins/kaoriyaを追加しているからです。)
余談ですがautoloadファイルとは、 スクリプトの実行時に読み込まれる、 特別なスクリプトファイルのことです。 なぜこれが必要とされるのかはVimスク本の4-7に譲りますが、 Vimのプラグインを作る上で必須ではありません。
これら一連のスクリプトファイルやその他のドキュメントやデータを1つにまとめて、 なんらかの機能拡張パッケージを構成し、 そのパッケージを「(Vim)プラグイン」として呼称している場合があります。 代表的なものとしてはuniteやquickrunがそれに相当します。
Vimスク本において、 Chapter 5を中心に言及している「プラグイン」は、 ほぼすべてこちらの「プラグイン」を指しています。
この「プラグイン」は、 Vimの本来の意味でのプラグインと、 表記が被っています。 これはどちらも歴史的なものであり既に訂正は困難です。 しかし、Vimがもともとプラグインという名称でスクリプトファイルの自動読み込み機能を提供していることを考慮すれば、 「プラグイン」のほうを「プラグインパッケージ」などと呼び替えるのが正着であった、と言えるでしょう。
なおVimのマニュアルからは、 vimballとしたかったように読み取れますが、 定着したとは言いがたいです。 日本語に限定して言うならば「プラギン」としてしまうのも面白いかもしれません。
(もしかして「プラギン」はもともとそのつもりだった?)
が、実際に書いてみて、このような内容はあの本には相応しくないって思った次第。