へぇ〜い、いらっしゃい。今日はどうされました?
「実はね、ご隠居さん、最近“生成AI”ってのを使い始めましてな」
ほほぅ、それは流行りのやつじゃな。なんでも聞けば答えてくれるとか?
「そうなんですよ。こっちは『人生とは何か?』なんて聞いても、それっぽいことをペラペラ答えてくれる」
便利な時代になったもんだ。
「でね、こないだ『このビジネス、成功すると思う?』って聞いたんです。そしたら、まあなんとも、可もなく不可もない返事でね」
ふむ、慎重だねぇ。
「だから言ってやったんですよ。**『もっとたくさん考えて!』**って」
ほほぅ、それでどうなった?
「そしたらねぇ…『了解しました。たくさん考えます。』って言って、同じことを長くして返してきたんですよ! 内容は変わらず、文章だけちょっとふくらんで!」
はっはっはっ!そりゃあ“たくさん書いただけ”じゃねぇか!
「そうなんです!で、ようやく気づいたんですよ。“考える”のはこっちの仕事なんだって」
そりゃそうさ。AIは“言われたこと”を“うまく言う”のは得意でも、“何を言うか”を決めるのは人間の役目よ。
「そう考えて、今じゃこう言ってますよ。 『この案について、メリット・デメリット、リスク、代替案、あと倫理的な問題も考えて』って」
そりゃあ丁寧な頼み方だ。AIさんも喜ぶってもんだ。
「ええ。すると今度は『お任せください』って、もう論文みたいなのが返ってくる! ただ、読むのが大変でね、目がしょぼしょぼして…」
あはは、それは“たくさん考えさせた”副作用ってやつだな!
「で、結局、どうなったんだい?」
「ええ、今じゃAIに考えさせる前に、“自分が何を考えたいのか”を考えるようになりました。 いやぁ、まさかAI使って、**自分のアタマが一番働くとは思いませんでしたよ」
そりゃあいい。“考えるAI”より“考えるあなた”が立派になったってことだ!
…その調子で、“奥さんの機嫌が悪い理由”も、たくさん考えてみな!
「それだけは…AIに考えてもらいたいんですがねぇ…」
(*チャンチャン♪*)