This talk aims to present a knowledge-centric workflow built around Org Mode in Emacs, and to offer a practical perspective for adapting its core ideas within Vim environments.
The key goals are:
- To articulate the fundamental value of Org Mode not just as a tool, but as a structured environment for thinking, planning, and managing personal workflows
- To explore how the spirit of Org Mode can be translated into Vim—through flexible composition, structured writing, and modern day extensibility.
- To explore why structured plain text—like Org-style markup—is becoming increasingly valuable as we interact more with AI systems.
By connecting the ideas behind Emacs and Vim, this talk offers both practical takeaways and fresh perspectives for those interested in long-term, editor-independent approaches to managing personal knowledge.
普段の開発、思考の整理、タスク運用、ブログ執筆まで、日常のほとんどをOrg Modeで運用しているEmacsユーザー。
Org Modeは、単なるアウトライナーではなく、記述・計画・実行・再利用を統合する知的生産の技術体系です。 その哲学と背景を掘り下げ、「なぜ今も技術者・研究者から愛されるのか」を考察します。
neorgやvim-orgmode、構造的記述用のプラグインを組み合わせることで、Org的ワークフローはVim上でも再現可能です。 この発表では、筆者自身の構成例や実際のタスク運用方法、検索・リンク・アジェンダ管理の実装パターンを共有します。
AIツールがコード・文章・タスク管理データを扱う中で、「構造化プレーンテキスト」は再び重要性を増しています。 本発表では、人間とAIの両者にとって解釈可能な文書の書き方、再利用可能な情報資産の構築方法を活用を提案します。
- はじめに:この話は誰のためのものか
- 思考・記録・作業を統合する知的基盤を求めて
- Emacsユーザーでなくても得られる示唆があること
- Org Mode徹底紹介:Emacsで実現されている構造化知的環境
- ヘッダによる文書構造/TODOとスケジューラの統合
- コードブロックと実行(literate programming)
org-capture,org-agenda,org-roamによる知識の蓄積と再利用- ファイル設計・リンク設計・エクスポートの最適化
- Org Modeが「単なる便利ツール」にとどまらない理由
- 特定のエディタを越えて考える:Orgの思想は他でも活かせる
- 「構造化されたプレーンテキスト」という本質に立ち返る
- Emacsでなくてもよい。むしろ混在前提の時代に必要な思想
- Zettelkasten・アウトライナー・Markdownなどの比較
- Obsidianなどの別ツールとの比較
- ただの「文書フォーマット」ではなく「ナレッジベース」としてのOrg
- Vim/Neovimで使えるOrg的環境
neorg,vim-orgmodeなど- 実際の運用例:ノート・タスク・ブログ・知識カード
- Emacsほどの統合はないが、再現可能な範囲は意外と広い
- 設計上の工夫(リンク構造、ファイル分割、Tag設計、記法ルール)
- AI時代における構造化文書の再評価
- LLMやエージェントは何を理解し、何を理解しないか
- 「人にも機械にも読める」記法としてのOrg記法・その思想
- 自己知識・個人DB・外部出力の中間フォーマットとしての価値
- Markdownの限界と、構文としての構造設計の必要性
- まとめ:ツールに縛られず、思考と記録の再設計を
- 書くことは構造を設計すること
- テキストを「未来の自分やAIが読むインターフェース」として考える
- Org Modeの思想を、自分のエディタに持ち込むという提案
- Vimユーザーで、Org Modeの思想や使い方に興味がある人
- Zettelkastenやアウトライナーといったシステムを検討しているが、運用設計に課題を感じている開発者やライター
- AI時代を見据え、自身の知識ベースを長期的かつ永続的な資産としてどう設計・保存していくかに関心のある全ての方
- 自分のブログ
- 参考
今回の登壇はOrg Modeを通じてテキストエディタに依存しない知的生産活動を実現するというテーマなので VimConfの以下の要項にそぐわない可能性があります。
https://vim-jp.org/blog/2025/06/07/vimconf2025small-call-for-proposal-ja.html
あなたにとってのエディタは Vim こそが一番である理由をあなた自身の体験と言葉で伝えてくれることを願います。
この発表のテーマはEmacsの方法論ですが、その最終的な目的はVimコミュニティに新しい視点をもたらし貢献することにあります。 分野の垣根を越えて良いアイデアを交換することで、Vimがいかにパワフルで柔軟なテキストエディタであるかを改めて示すことができると信じています。