Skip to content

Instantly share code, notes, and snippets.

@usagi
Last active December 26, 2016 10:23
Show Gist options
  • Save usagi/2f890c544c3ec771de6f58b7cd5065a9 to your computer and use it in GitHub Desktop.
Save usagi/2f890c544c3ec771de6f58b7cd5065a9 to your computer and use it in GitHub Desktop.

1. 1月10日の札幌に必要な装備

1.1. 靴

1.1.1. 要求される要素

  • 「0℃以下の圧雪凍結路」への「耐滑性」
    • 主に交差点または車道を歩行する際に必要となる性能です。
    • 札幌の歩行者の冬季の転倒事故や関連した交通事故で重篤な被害は主にここで発生します。歩行工程全体からすれば一般には高々、交差点、横断歩道を渡る時のみに必要となる圧雪凍結路への耐滑性ですが、死を招く重篤な転倒事故、関連した自動車との事故はこれを防ぐ事でほぼ回避できます。
  • 「2℃前後の舗装路の未除雪の深雪路」への「耐滑性」と「耐水性」
    • 札幌市中央区の中心部を中心に多くの歩道で疎らにロードヒーティング対応された箇所が該当します。ロードヒーティングエリアでは除雪が完了している場合には滑る危険性は極めて低い状態となりますが、積雪量が多い場合には滑りやすいシャーベット状の5cmから10cm程度か、あるいはそれ以上の積雪が発生し、転倒や足首を撚るなどの事故が発生しやすくなります。
    • この歩行路では最も冷たい液体状態の水が浸透し易いため、高い「耐水性」が求められます。軽い撥水加工ではやや深いシャーベット状の路面に対応しきれず、靴が浸水した状態で長時間の歩行を行うと、歩行中に非ロードヒーティングのより冷たい温度の路面との接触により靴が内部まで凍結し、足先が凍傷に陥る可能性があります。なお、凍傷は早急に適切な対応を行わなければ人体組織の壊死や敗血症を誘発する危険性が高い危険な状態で、単に冷たくて動かせないという程度のものではありません。
  • 「未除雪の深雪路へ」への「防塵(雪)性」
    • 札幌市中央区中心部であっても、降雪中はあらゆる歩道、車道が深さ10cm以上の深雪路になる可能性が非常に高まります。また、降雪後も瞬時に除雪は不可能であり、数時間から1日間程度は道路によって深雪のままとなります。
    • 札幌の雪は粒子が細かく乾いた状態がほとんどのため、深雪路では防塵性の高い靴でなければ靴内部に容易に雪が侵入し、結果として靴の内部が浸水する可能性があります。
  • 「平滑性の高い人工的な床材」への「耐滑性」
    • 札幌市の屋外は圧雪凍結路、ロードヒーティングによるシャーベット状の路面、または深雪路に対応する必要があるのに対し、屋内では一般に平滑性の高いタイル材が用いられる事があります。例としては一般的なホテルのエントランスやロビー、商業施設や病院の床材など。
    • 一般に、対凍結路面に特化した靴底は平滑性の高い床材では通常の靴底よりも圧倒的に滑りやすいため、屋外に特化し過ぎた靴底では屋内で転倒事故を誘発する危険性が高まります。

1.1.2. 具体的な対策

  • 「靴底」を圧雪凍結路に対する「耐滑性」を確保可能な材質を採用または張り替えたものとする。
    • 例: 生ゴム(街歩きが中心の場合など大凡の状況へバランス良く対応する)、スパイク(屋内で使用不能なもの、使用可能な素材のもの、ON/OFF切り替えが可能なものなどあるが何れも凍結路への対応性と屋内での便利をトレードオフして考える必要がある)、その他新素材系(靴屋ごとに対応が異なるので靴底を選べる場合には都度比較について店員から聞くのが良い)
  • 「靴の形状」をミドルブーツ以上の高さのあるものにする。
    • 歩行時の足首の負担軽減、転倒時の踝の保護、防塵(雪)性に対して効果が高い。
  • 「オーバーシューズ」を使う    - 冬靴を調達し難い場合は冬用のオーバーシューズで凌ぐ戦略により普段使いの靴のまま、或いは客先やセレモニー等のイベントに合わせた装いのまま冬季の札幌の屋外にも対応可能とする方法もある。

なお、注意点として、いわゆる「安全靴」(特に重作業向け)は「耐滑性」に優れるとは限らない点、鋼板の仕込まれたものは転倒時の足先の保護についても安全性が高いが航空機のセキュリティーチェックで間違いなくエラーとなるためやや面倒な点が挙げられる。

1.2. 服装

1.2.1. 一般的または寒がりの場合

  • 下着:ヒートテック等の耐寒性の高い特殊繊維素材の上下。ファッション上の不都合が無ければ上は長袖、下はタイツを着込んで良い。
  • 上着:厚手の長袖、裾の広がり過ぎていないもの。丈夫で万一の転倒時にも生身が露出しない安全性の高いもの。
  • 外套:丈の長く、防風性と耐寒性に優れた厚手のもの。ダウンジャケットの場合は丈が短いと下半身から冷える点に要注意し、ダウンジャケットであっても丈の長さまたは別に下半身の防風性と耐寒性を確保するオプションを検討する事。
  • 手袋:厚手で防風性と耐寒性、保温性に優れたもの。保温性に優れたニット材などでなければそもそも手先は体温も低く温めにくいので装着からしばらく寒い思いをする点に注意。また、スマートフォンを操作したい場合は対応したものか、非対応のものに導電糸を自身で裁縫した上で利用した方が良い。手袋なしでスマートフォンを操作すると数分で手がかじかんでしまうので必要ならば対応した手袋を準備しておく事。
  • 帽子:頭全体と耳を確実に覆える防風性と耐寒性に優れたもの。外装に皮材を使い内張りに毛皮で両耳を顎下で繋げる紐付きのものなど。ファッション上の不都合がある場合でもせめて耳当てだけでも確保する事。外套に性能が十分なフードが付いている場合は代用しても良い。
  • マフラー:厚手で大きいもの。首をしっかり保温しなければ風邪を引きやすくなるから大変重要。装着時は外套と組み合わせて襟元から冷気が上着へ入り込まないよう工夫する事。
  • タオル:手ぬぐいではなく吸水性のあるタオルを最低1枚すぐに取り出せる位置に持ち歩く。降雪時は屋外から屋内へ入る際に頭や衣類に付着した降雪を除去する為に役立つ。また、交差点での転倒時に大きな切り傷を突き出した氷片等で負った緊急時には応急の止血帯としても利用できる長さがあると安心できる(使う機会が無いような丈夫な外装と歩行時の注意力の維持をするに越したことはないが)。
  • 腹巻き:お好みで。他の下着類や外装は重要だが腹巻きは個人の体質によるので必須ではない。

また、全体に、特に外套を中心に、撥水加工を施しておく事。降雪時には毎分0.5cmから1cm程度の積雪が自分自身の身体に付着し、体温によって融解した上で衣類に浸透、結果的に身体を冷やし続ける事になる。融解した水が衣類に浸透すると繊維によって拡散されるため気化しやすくもなり、直接の低温との接触に加えて蒸発潜熱によっても体温を冷やす事になり注意が必要。

但し、天気予報を見て外出時の気温が高い(0℃を超える、5℃程度は「温かい日」)場合、屋内での用事が長くありすぐに着替えられない状況発生が予想される場合には次項 1.2.2. 暑がりの場合の事例も適宜に参照し暑くなり困る事が無いよう対策する必要がある点に注意する。

1.2.2. 暑がりの場合

注意点として、体感として暑がりであっても表面温度の低下の進行は寒がりな人間と変わらない事を先に挙げておく。その上で暑がりには工夫が求められる。

冬場の札幌市の屋外の気温は0℃未満である事が多いが、屋内は寒いところでも15℃、一般的には20℃前後、あるいは寒がりの多い事務所や焼き物料理系の居酒屋などでは席によって25℃を超える状況もあるため、屋外用と屋内用の装備状態の切り替えを予め意識したコーディネートが必要となる。また、脱いだ衣類を格納する手段が無い状況でも手持ちあるいはバッグへ仕舞うなどできるすぐに使用できる容量のあるキャリアー、空きのあるバッグ等を携行した方が良い可能性もある。

1.2.1. でもタオルについて触れたが、暑がりの場合には外装用に用いるタオルのほか、汗対策としてもフェイスタオルを2枚ほど持っておくと安全。

1.3. その他の装備

  • 使い捨てカイロ、ハクキンカイロ等:不要
    • 徒歩1時間程度の「移動」であれば不要。むしろ火傷や痒みによる不快感、厚着する衣類の温度分布が一部だけ熱くなり不必要に脱ぎ着を発生させ身体全体としては冷やしてしまうなどの可能性がある。手に握る分にはお好みで使っても構わないが、身体のどこかへ仕込むには及ばない。
    • 屋外での1時間を超える作業などでは作業内容により必要。身体を動かさない監督業務や視察業務であればお好みで。身体を動かす業務であればむしろ熱くなり邪魔となるから不要。
    • 原則として、カイロに頼る必要のない耐寒性の高い服装をすべきです。カイロは局所的な発熱効果しか得られません。もし公園などでビバーク(≃野宿)するような必要が無いのならカイロは邪魔なだけで役に立たない可能性が高いです。
  • コンパス:必要
    • 札幌市の冬の移動は地下街や地下鉄を利用する可能性が高いです。初見で地上と地下との出入り口で方位を判断できないと周辺の地図だけ頭に入っていても移動すべき方向に迷う事になります。札幌市は京都の中心市街地のようにいわゆる碁盤の目状の近代的な都市計画により作られているため、どこで周囲を見回しても十字路の連続で土地勘の無い方には交差点の自動車用信号機の辺りにたいていある「北2西4」などの表示+「コンパスによる方位情報」が必要となります。土地勘が得られるまでは素直にコンパスを取り出しやすいポケットに入れておくと効率よく合理的な移動が可能となります。
    • また、暴風雪の発生時には札幌市中央区の通常の路上でも特に土地勘の無い方にはコンパスの携行を強く推奨します。暴風雪の発生時には周囲の目印となる建物の視認性はほぼゼロとなるためです。また、札幌市の冬は日の入りが早いため、土地勘の無い方は16時を過ぎ、また加えて暴風雪の発生状況等では適切な移動方向を見失いやすくなります。
  • モバイルバッテリー:必須
    • 札幌市中央区でも事実上の遭難はありえます。コンパスも無くよほど不適当な方位へあるき続けない限りは、警察ではなく知り合いに助けを求める程度である事が多いと思われますが、その場合も連絡手段が無いと下手をすると凍死や凍傷となる危険性があります。札幌市中央区で4Gの電波が通じない場所はほぼありませんから、SMS、SNS、TELで連絡ができなくならないよう、モバイルバッテリーは常に満充電で携行して外出する事を強くお勧めします。
  • ヘッドセット:推奨
    • 冬の札幌の屋外では通常は耐寒性の高い重装備で移動します。耳あて付きの帽子、動き辛い外套、厚手のニットの手袋など装備した状態ではスマートフォンの操作や通話のためにスマートフォンを取り出して、手で操作し、通話のために耳へ当てるといった操作は難易度が高く、またうっかりスマートフォンを落下し破損する危険性も高くなります。そこで、予め小型のヘッドセットを耳へ装着しておく事をお勧めします。通話のほか、androidでもiphoneでも音声操作で地図の表示なども可能です。
  • コンタクトレンズ:推奨
    • もし日常的に眼鏡を使っている場合、そして眼鏡が無い場合の視力が著しく悪い場合には、札幌市ではコンタクトレンズを装備して屋外を歩く事をお勧めします。
    • 降雪中は眼鏡にも雪が積ります。また、眼鏡に雪が積ると雪を落としたり乾いたりしても汚れが残り視界を悪くします(屋内へ移動してから拭き取れば綺麗にはなります)。
    • 眼鏡はよく曇ります。

2. その他・参考となる信頼性の高い情報群

Sign up for free to join this conversation on GitHub. Already have an account? Sign in to comment