Chromeのシェアが50%を超え、それと相反するようにIEのシェアが低迷し、
ついにFirefoxのシェアと並びました。
(10年前なら誰も信じてくれませんね、このグラフ)
IEがシェアを失い続け、Chrome がシェアを獲得し続ける事が見えてしまっているため、
第三次ブラウザ戦争もそろそろフィナーレ、閉幕となります。
ブラウザは標準化プロセスを経て策定されたAPIを実装したビューア/ランタイムエンジンですが、
これほどの差がついてしまうと、Chromeはシェアの大きさを活かす道(独自色を強める道)を選び、
一方でそれを追うブラウザも同様に独自色を強める戦略(生き残るための分化と進化,特化)を選択するでしょう。
ここ1〜2年ほどがブラウザ開発競争のルールが変化する、潮目になる可能性が高いでしょう。
恐らくこのような事が起きるでしょう
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エンターテイメントに特化したブラウザが登場する
- ゲームやVRなど、エンターテイメント性を強化したブラウザが登場し、ユーザがブラウザを使い分けるようになる
- 通常のブラウザの上位互換ではなく、古くて重い不要な機能を削った軽量版が登場する
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肥大化・複雑化したHTML/CSSをリセットする新しい動きが始まる
- 開発者達が疲れてしまい、シンプルな状態に戻そうとする揺り戻しが発生する(シンブル⇔肥大化)
- HTMLでもCSSでもない新しいマークアップ言語が開発され、Chromium がそれらを搭載し、徐々に世代交代(マイグレーション)が行われる
今後のブラウザのサポートポリシーを決定する際に考慮すべき条件と、実際にサポートすべきブラウザの一覧です。 業種によってはこの限りではありませんが、ほとんどケースにおいてはこのポリシーで十分に運用可能でしょう。
- IE
- IE の開発は IE11 で終了しました。今後は Edge のみ更新されていきます
- IE のサポートポリシー変更 により、2016-01-12 以降は「そのOSにおける最新のブラウザのみサポート」となり、セキュリティパッチも提供されなくなります
- Windows Vista のシェアは2015年の時点でほぼゼロなので IE9 のサボートも不要になります
- つまり 2016-01-12 以降は、IE 6/7/8/9/10 のサポートが不要になります
- Safari
- 最新版と1世代前の版をサポートする必要があります
- Chrome
- Android 4.0.x における Chrome for Android のサポートは終了しています, Android 4.0.x の Chrome は Chrome 42 で終了です
- Android Browser
- WebIntent(ChromeTrigger.js) を使うことで Android Browser で開いたページを Chrome for Android で再オープンすることができます。Android Browser のサポートは不要です
Browser | 2016 | 2017 | 2018 |
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IE 6 | サポート不要 | サポート不要 | サポート不要 |
IE 7 | サポート不要 | サポート不要 | サポート不要 |
IE 8 | サポート不要 | サポート不要 | サポート不要 |
IE 9 | サポート不要 | サポート不要 | サポート不要 |
IE 10 | サポート不要 | サポート不要 | サポート不要 |
IE 11 | B | B | C |
MS Edge | A | A | B |
Firefox | A | A | B |
Safari 最新+1世代前 | S | S | S |
Chrome | S | S | S |
Android Browser | サポート不要 | サポート不要 | サポート不要 |
IE はこのまま行くと2016年度中にシェアが一桁に突入しますね。一時期はIEのシェアは98%もあったのですが、
腐った牛乳を長期間放置してもチーズにはならず、全部腐ってしまったという事ですね…